トヨタ、「自動運転」で人材囲い込みか 多数の求人案件を確認

即戦力となる経験者など募集



出典:トヨタプレスリリース

自動運転ブームが続く自動車業界。新興企業だけでなく、日本を代表する自動車メーカーであるトヨタ自動車も、自動運転に関わる業種の求人を増やしているように見える。

参考までに、求人情報サイト「doda(デューダ)」で「トヨタ自動車 自動運転」というキーワードで検索してみると、2023年6月1日現在、206件の求人が出てくる。実際にどんな求人があるか見ていこう。


【参考】関連記事としては「トヨタと自動運転(2023年最新版)」も参照。

■トヨタの自動運転関連求人
<先進技術領域>自動運転向け車両運動制御技術の開発および自動運転システムの設計

自動運転および次世代予防安全技術に対応する車両制御システムの開発を行う人材の募集だ。具体的な業務内容は、車両運動制御システムアーキテクチャ・アルゴリズム設計、車両運動制御ソフトウェアPOC実装・評価、自動運転システムアーキテクチャ設計、次世代モビリティの車両企画・設計・評価などだ。

応募には、自動運転・自動駐車・予防安全機能のシステムの設計経験などが必須となる。

https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchDetail/j_jid__3007827960/


【愛知or静岡】自動運転・先進安全システムの車両搭載<先進技術開発>

自動運転・自動駐車・先進安全・運転支援システムという幅広い技術領域の中で、先行開発から製品化開発を一貫して担当する。応募の際は、自動運転・先進安全・運転支援システムまたはそれに準ずるシステムの開発経験などが必須となる。

https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchDetail/j_jid__3007693270/

【コネクティッド】【東京】自動運転モビリティ向け 運行管理センタシステム要求定義・ソフトウェア開発

自動運転モビリティ「Autonomous Vehicle」とMaaSを融合させたAutono-MaaSの社会実装に向け、サービス事業者と連携した顧客視点での要求定義、ソフトウェア基盤およびサービス開発をリードする業務だという。

応募にはソフトウェア開発プロジェクトの推進経験や、サービスの要求定義・仕様検討の実務経験、インフラ(AWS)・セキュリティ設計の実務経験が必須で、さらにモビリティサービスにおける運行管理や人員管理等のシステム開発経験があれば歓迎される。


https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchDetail/j_jid__3007846395/

■トヨタ公式サイトでも求人多数

トヨタ自動車公式のキャリア採用情報ページにも、自動運転に関する採用情報が掲載されている。現在232件の求人が掲載されているが、「自動運転」というキーワードで絞り込むと18件出てくる。

【東京】自動運転を見据えた国内モビリティサービス企画(スタッフ~マネージャー)

自治体やサービス事業者と連携しAutono-MaaSを推進する業務となる。モビリティサービスの企画・開発から近い将来の自動運転を組み合わせたサービス企画・開発をリードしていくようだ。

具体的には、MONET Technologiesなどとの協業企画をリードしたり、MaaS事業者や自治体の課題・ニーズを分析・把握し、サービス全体像を企画・立案したりといった内容になるという。サービス例として、e-Paletteを活用した付加価値ある自動運転サービス、オンデマンド交通サービス、医療・福祉・観光などのMaaSの3つが挙げられている。

https://toyota-career.snar.jp/jobboard/detail.aspx?id=K9HOLZxxALPxYHhZrzKAOw

【東京】自動運転MaaS向け自動管制システムとデジタルツインに関する研究開発(チームリーダー・マネージャー)

自動運転MaaSが実現する前人未到の社会を構想し、常識に囚われない創意工夫によって自ら具現化して頂ける人材を募集しているという。

自動運転MaaSの本格普及期を想定し、サービスの安全性・利便性・事業性など多様な側面から付加価値創出に寄与する自動管制システムのプロトタイピングなどを行う。また、現実世界での検証に多大な費用・時間・リスクが伴う自動運転事業の特性を鑑み、将来のデジタルツイン化を前提とした高精度シミュレーション環境および分析系を同時に内製化し、一連の仮説検証サイクルをクイックに自己完結できるプロセスを確立するといった業務のようだ。

https://toyota-career.snar.jp/jobboard/detail.aspx?id=dGo74DwUIAbR-ZZkT85v9Q

■トヨタが先進技術分野でも存在感!?

実証都市「Woven City」の開発にも取り組むトヨタ。2022年度の生産台数と販売台数が過去最高を記録したことで注目を集めるが、今後は自動運転などの先進技術分野に一層力を入れ、日本はもちろん世界でも存在感を高めていくことになりそうだ。

【参考】関連記事としては「トヨタ、MaaSを海外展開へ!最高年収1,400万円超で求人公開」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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