テスラの完全自動運転ソフト、テスターが16万人に急増!

マスク氏の狙いは「1億マイル達成」にある?



テスラのイーロン・マスクCEO=出典:Flickr / Ennoti (Public Domain Mark 1.0)

米EV(電気自動車)大手テスラの有料オプション「FSD」のβ版のテスターが大幅に増加するようだ。CEO(最高経営責任者)であるイーロン・マスク氏のツイートなどによれば、アメリカとカナダで6万人追加され、16万人規模になるという。

FSDは「Full Self-Driving」(完全自動運転)というワードを略したテスラの有料オプションで、現在は自動運転する機能はないが、将来的にOTA(Over the air)という無線アップデート機能により、FSDを自動運転機能化する計画が立てられている。

■10万人から16万人へと急増するワケ

FSDのβ版のテスターが10万人から16万人へと急増するのにはワケがある。

β版のテストプログラムに参加するためセーフティスコアが一定以上である必要があるが、マスク氏によれば、そのセーフティスコアの基準を「80点以上」へと引き下げたという。セーフティスコアは運転手の安全運転度を評価するテスラ独自の基準だ。

このセーフティスコアが80点以上で、なおかつアメリカかカナダで100マイル(約160キロ)以上の走行実績があれば、β版のテスターになれる。要は「敷居を広げた」ことで、β版のテスターの人数が大幅に増加するというわけだ。

マスク氏は、FSDを搭載したテスラ車の総走行距離を2022年内に1億マイル(約1億6,000万キロ)に到達させようとしている。7月時点の総走行距離は3,500万マイルとされており、敷居を広げて1億マイルという目標を達成させる狙いがあるとみられる。

【参考】関連記事としては「テスラのFSD β版、累計走行距離が3,500万マイルに」も参照。

■マスク氏の強気の姿勢は変わらず

昨今、FSDに関してはその名称が問題視されている。自動運転が現時点でできないのにFSD(Full Self-Driving)という名称を使うのは誤解を招く、という指摘がある。

しかしFSDのβ版のテスターを増やそうという流れからは、マスク氏の相変わらずの強気な姿勢がうかがえる。

【参考】関連記事としては「名称に「待った」!テスラの「完全自動運転」オプション」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)









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