ラリー・ペイジ氏と言えば、Googleの共同創業者であり、同社の元CEO(最高経営責任者)だ。そんなペイジ氏が設立した空飛ぶクルマのスタートアップ企業が、閉鎖されることになった。
閉鎖されることになったのは、Kittyhawkという企業だ。2010年に創業し、空飛ぶクルマの事業化に取り組んでいた。同社はビジネスSNS「LinkedIn」において以下の投稿をし、事業の閉鎖を発表した。
「We have made the decision to wind down Kittyhawk. We’re still working on the details of what’s next.」(我々はKittyhawkを閉鎖することを決定した。次の展開の詳細はまだ詰めている段階だ」としている。
■2018年にコンセプトモデルを発表
Kittyhawkは2018年にコンセプトモデルを発表している。「Flyer」だ。このコンセプトモデルは1人乗りの空飛ぶクルマで、2019年には空飛ぶクルマの実用化に向け、航空機メーカーの米ボーイングと戦略的パートナーシップを結んでいる。
そして同社の共同創業者であるSebastian Thrun氏は同モデルに関し、5年以内に実際に空中飛行をしてみせるとCNBCのインタビューで意欲を示していた。ちなみにThrun氏はGoogleで自動運転のプロジェクトに携わっていた人物だ。
■ボーイングとの合弁事業に一本化か
では、Kittyhawkが始めた空飛ぶクルマの事業は完全にストップするのか。どうやらそうではなさそうだ。Kittyhawkはボーイングと合弁企業として、2019年に空飛ぶクルマの開発に取り組むWisk Aeroを設立し、Wisk Aeroの事業は今後も続いていくという。
つまりは、Kittyhawkを閉鎖して事業をWisk Aeroに一本化したという見方が適切だろう。ペイジ氏が始めた空飛ぶクルマ事業が今後どのような展開を見せていくのか、引き続き注目だ。
【参考】関連記事としては「空飛ぶクルマとは?(2022年最新版)」も参照。