競争相手が少ない自動運転清掃車!中国WeRideが発表

ハンドルやブレーキなし、2つ目の量産型製品



出典:WeRideプレスリリース

中国の自動運転ベンチャーであるWeRideは2022年5月1日までに、道路清掃向けの自動運転車「Robo Street Sweepers」を発表した。WeRideにとって、量産型・目的型自動運転車としては、2021年1月に発表した「Mini Robobus」に続いて2番目の製品となる。

Robo Street Sweepersの発表は、中国のバス製造・販売企業であるYutong Groupと共同で行った。2022年5月から広州市南沙区で行う大規模な路上テストを経て、販売を開始するようだ。


■ハンドルもブレーキもない清掃車

Robo Street Sweepersは、各都市で現在も行われている公道の清掃業務を代替できる車両として設計された。ハンドルやアクセル、ブレーキペダルがないのが特徴で、完全なドライバーレスで安全な走行が可能だという。だとすれば、自動運転レベル4を実現した車両だ。

車両の上部には周辺環境をセンシングするためのLiDARが取り付けられている。車両の底には道路を清掃するためのブラシがついている。車両には清掃以外の機能も持たせ、散水や消毒のための薬剤散布にも利用できるという。

■競争相手が少ない分野で新たな勝負

このRobo Street Sweepersは、車両が単独で走行するわけではないという。クラウドベースの管理プラットフォームが複数台のRobo Street Sweepersの司令塔の役割を果たし、走行ルートの設定のほか、車両の充電や車両への給水のタイミングなどを指示するようだ。

ちなみにこの管理プラットフォームは人の手を介さずに動作し、緊急時以外は自動運転を含め完全無人化をコンセプトに掲げているとみられている。


自動運転タクシー自動運転バスの取り組みは世界でよく耳にするようになったが、自動運転清掃車の取り組みはまだあまり聞かない。競争相手が少ない分野で新たな勝負を仕掛けるWeRideに、引き続き注目だ。

▼WeRide公式サイト
https://www.weride.ai/en/

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)





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