米IT大手インテルは2022年3月10日までに、傘下の自動運転開発企業であるMobileye(モービルアイ)が米証券取引委員会(SEC)に、新規株式公開(IPO)を行うための目論見書「Form S-1」を提出したことを発表した。
上場後の企業価値は500億ドル規模となる見通し。自動車業界の企業と比較すると、GMの時価総額は現在約600億ドルで、Mobileyeの株価が上場直後に急騰するようなことがあれば、アメリカの自動車メーカー大手であるGMの時価総額をあっさり抜くことも考えられる。
MobileyeのIPO計画は2021年12月に発表されていた。上場時期は2022年半ばになる見込み。
【参考】MobileyeのIPO計画については「自動運転開発、シャシュア博士の天才的頭脳 Mobileye、Intel傘下で再上場へ」を参照。
■Intel傘下で事業展開、「サービス」にも注力
Mobileyeは1999年に設立されたイスラエル企業だ。2017年にIntelに買収された後は、Intelの自動運転部門として事業を展開してきた。
Mobileyeは自動運転車向けのチップ製造などを主に手掛けているが、最近ではサービス分野にもビジネス領域を広げている。具体的には、自動運転タクシーや自動運転シャトルの展開に取り組み始めている。
2021年9月には、独ミュンヘン市で2022年に自動運転タクシーサービスをスタートさせることを発表した。2022年2月には、米国の公道で数年以内に自動運転シャトルバスを走行させる計画を発表している。
このほか、中国のGeely(浙江吉利控股集団)と自動運転レベル4の機能を搭載した一般向けの乗用車を共同開発し、2024年に中国で発売する予定であることも2022年1月に発表している。
■急速に事業を拡大、上場後の時価総額に注目
急速に事業を拡大させている印象を受けるMobileye。同社は上場は大きな注目を集めることになりそうだ。上場後、時価総額はどれくらいの規模になるのか、注目だ。
▼Mobileye公式サイト
https://www.mobileye.com/
【参考】関連記事としては「Mobileye(モービルアイ)の自動運転戦略(2022年最新版)」も参照。