米Luminar Technologies(ルミナー・テクノロジーズ)は2021年4月、米EV大手テスラで法務担当副社長を務めていたアラン・プレスコット氏を引き抜き、最高法務責任者に就かせた。そしてこのほど、Luminarがプレスコット氏に提示した待遇が明らかになった。
自動車業界での豊富な経験を持つ弁護士であるプレスコット氏。Luminarが米証券取引委員会(SEC)に提出した資料によれば、プレスコット氏に提示した報酬は株式報酬などを含め、6年間で3,000万ドル(約35億円)規模にのぼるようだ。
これらの報酬とは別に、Luminarの社員としての年間30万ドル (約3,500万円)の基本給に加え、5万ドル(約580万円)のボーナスも支払われるようだ。
▼Luminar Technologies公式サイト
https://www.luminartech.com/
■フォード、テスラ、そしてLuminarへ
プレスコット氏はエンジニアとしてフォードに1年在籍し、それからジョージタウン大学で法律の学位を取得した。その後、フォードに戻って10年間勤務し、2017年にテスラに入社した。
テスラにいた期間は約4年で、2021年4月にLuminarの最高法務責任者として入社した。余談ではあるが、プレスコット氏が「LiDAR不要論」を唱えるイーロン・マスク氏のもとから、LiDARを開発するLuminarに移ったことは、何とも興味深い。
ちなみに報道などによれば、テスラの法務担当者はここ数年で何人も退職しているようだ。たとえば元副法律顧問であるリン・ミラー氏は2021年に退職し、自動運転トラックのスタートアップであるPlusに入社したという。
■ラッセル氏が率いる新興企業Luminar
Luminarについて簡単に触れておく。自動運転に欠かせないLiDARを開発するLuminarは、当時高校在学中の17歳のオースティン・ラッセル氏が2012年に設立した企業だ。2020年12月に米ナスダック市場へSPAC上場を果たした。
トヨタやボルボ・カーズ、モービルアイ、ダイムラートラックス、中国の上海汽車(SAIC)、など多くの企業と提携し、着実に量産車や自動運転車に対してLiDARを供給する契約を獲得している。
自動運転ラボでは以下の記事でLuminarのこれまでの取り組みをまとめているので、参考にしてほしい。
▼Luminarの年表!自動運転の目「LiDAR」を開発
https://jidounten-lab.com/u_luminar-history