トヨタ自動車が開発している自動運転タクシー向け車両が、2023年に中国で商用展開予定のロボタクシーサービスで使用されることになりそうだ。
ロボタクシーサービスの商用展開を計画しているのは、中国のスタートアップ企業であるPony.ai(小馬智行)。2023年前半にもサービスを開始する計画だという。
自社開発した第6世代のレベル4自動運転システムをトヨタの「シエナAutono-MaaS」に搭載し、ロボタクシー車両として使う予定のようだ。
■Pony.aiとトヨタの関係とは?
2016年設立のPony.aiは、シリコンバレーにも開発拠点を置き、米中で自動運転タクシーの早期実用化に向け、技術開発や実証実験を進めている。自動運転トラック事業にも果敢に挑戦している。
トヨタとは、2019年8月に自動運転技術の開発などで協業することを発表しており、2020年2月にはトヨタが4億ドル(約440億円)をPony.aiに出資した経緯がある。
ちなみにシエナAutono-MaaSについては自動運転ラボの記事「トヨタのロボタクシー用車種、第1号は「シエナAutono-MaaS」か 自動運転技術搭載」も参照してほしい。
■間違いなく注目を集めるトピックに
なお報道発表によれば、ロボタクシーサービスで使用するシエナAutono-MaaSの車両には、ルーフに360度の視野をカバーする4個のLiDAR、ルーフと車体の周りには11個のカメラなどが搭載され、センサーの数は全て合わせると23個になるという。
前述の通り、サービス展開が「2023年前半」に始まるとすれば、あと1年ほどでシエナAutono-MaaSがロボタクシーとして中国の公道を走行するようになる。
現時点で、すでに他社がシエナAutono-MaaSをロボタクシーの車両として使っているかどうかまでは不明だが、計画通りに商用展開が始まれば、間違いなく注目を集めるトピックとなりそうだ。
▼Pony.ai公式サイト
https://pony.ai/
【参考】関連記事としては「自動運転許可、米加州で初の「停止」 トヨタ出資の中国Pony.ai、衝突事故で」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)