自動運転レベル4システム、LiDAR込みで1万ドル!中国Deeproute.aiがパッケージ製品

創業2年のベンチャー、OTAで無線アップデートも可能



中国のスタートアップ企業Deeproute.ai(深圳元戎啓行科技)は2021年12月8日、センサーを含めた自動運転レベル4のパッケージ製品「DeepRoute-Driver 2.0」を発表した。価格は1万ドル(約113万円)。価格競争力を高めることで販路拡大を優位に進めることを狙う。

報道などによれば、DeepRoute-Driver 2.0は独自開発した自動運転システムのほか、ソリッドステート式のLiDAR5機、カメラ8機などを含んでいる。さまざまな車種に搭載できる汎用性を有しており、OTA(Over The Air)による無線アップデート機能も実装している。


ちなみに1万ドルという価格のうち、LiDARのコストが全体の半分程度を占めているようだ。ちなみにDeepRoute-Driver 2.0で採用されたLiDARは、中国の深センに本社を置くRobosense社の製品。

Deeproute.aiは今回発表したDeepRoute-Driver 2.0に関して、YouTube動画を公表している。以下がその動画だ。

自動運転タクシーサービスの展開にも注力

DeepRoute.aiは2019年に設立したばかりの創業2年のベンチャー企業で、中国本社を深センに置き、米国本社をカリフォルニア州フレモントに置いている。アリババから出資を受けていることでも知られる。


自動運転システムを独自に開発しているだけではなく、「サービス」の展開にも積極的だ。2019年11月、中国の武漢市で自動運転レベル4の車両100台を投入し、自動運転タクシーの試験走行を開始した。

現在は深センでも自動運転タクシーを展開している。DeepRoute.aiは深センで自動運転タクシーの運行許可を最初に取得した企業で、すでに100カ所以上のピックアップ地点を設け、自動運転タクシーを運行している。

1万ドルという安価な価格で自動運転レベル4のパッケージ製品を展開し始めたDeeproute.ai。自動運転レベル4のパッケージ製品と自動運転タクシーのサービスを並行して展開し、どこまで今後注目度を高めていけるか注目だ。

▼Deeproute.ai公式サイト
https://deeproute.ai/en/
▼Deeproute.aiプレスリリースページ
https://deeproute.ai/en/news/


【参考】関連記事としては「20台を一挙投入!Deeproute.ai、深センで自動運転タクシーの実証サービス開始!」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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