米ナスダックに上場しているイスラエルの自動運転関連企業Foresight Autonomous(フォレサイト・オートノマス)。同社が展開するマルチスペクトルビジョンソリューション「QuadSight」に注目が集まっている。
QuadSightは、赤外線カメラとRGBカメラのデータを組み合わせて総合的な画像を作成し、認識能力を向上させるシステムだ。赤外線カメラの特長をいかし、日光が強かったり雨や霧がひどい悪天候であっても、障害物検知で優れた性能を発揮するとされている。
このシステムは、高度なADAS(自動運転支援システム)から自動運転レベル4〜5まで、さまざまな技術段階の車両において、安全性の向上に寄与できるという。
ちなみにQuadSightは販売代理店である技術商社コーンズテクノロジーを通じ、日本でも販路が広がっている。
■有力イスラエル企業とともに注目度アップ
イスラエル企業の存在感が自動運転業界で高まっている。インテルが買収した自動運転向け画像チップ開発企業のMobileye(モービルアイ)を始め、今年上場予定のLiDAR開発企業InnovizTechnologies(イノヴィズ・テクノロジーズ)もイスラエル企業だ。
そしてこうしたイスラエル企業とともに注目度を高めているのがForesight Autonomousで、QuadSightは2019年に開催された技術見本市「CES 2019」でイノベーション・アワードを受賞し、欧州や中国での販売実績を着実に積み重ねている。
自動運転車が走行の安全性を担保するためには、どんな状況下でも一定の検知能力を保つ必要があるため、QuadSightといったシステムに対する注目度は今後より高まっていくことは確実だ。
ちなみにForesight Autonomousの株価は以下のように推移している。この株価の鋭角な上昇曲線は、まさに自動運転ビジネスの今後の拡大を象徴するものと言えそうだ。
【参考】関連記事としては「イノヴィズ(Innoviz)とは?自動運転向けLiDARを開発するイスラエル企業」も参照。