世界最大の技術専門家組織「IEEE(アイ・トリプルイー)」は、日本全国の会社員男女330人を対象にした「注目のテクノロジー」についてのアンケート調査を実施し、2021年2月17日までにその結果を発表した。調査は2020年12月にインターネットで実施された。
■自動運転技術が「3位」にランクイン
このアンケート調査結果によると、「2020年1番注目されたと感じるテクノロジーはなんだと思いますか?」という質問と、「2021年以降、成長を期待するテクノロジーはなんですか?」という質問の両方で、「自動運転技術」が3位にランクインした。
現在のコロナ禍においては「コンタクトレス」に注目が集まっており、自動車の自動運転技術に加え、消毒や配送を担う自律走行型ロボットへの関心が高まったことも、今回の結果の背景にあるとみられる。
自動運転技術に対する前向きなイメージは「社会受容性」にもつながるため、今回の結果は自動運転業界としては良い結果だと受け止めて良さそうだ。
■「乗ってみたいけど誤作動に不安」という人も
ただ自動運転車に関しては、乗ってみたいけど誤作動を不安に感じている人も少なくないのが現状だ。
旅行サイトを展開するエアトリが2020年4月に発表したアンケート調査結果によれば、「自動運転に対して不安を感じている事は何ですか?」という質問に対し、「自動運転機能の誤作動」という回答が最多の83.1%だった。
しかし一方で「自動運転に期待するものは何ですか?」という質問では、1位が「交通事故の減少」(77.2%)で、自動運転に対する前向きな回答も多い。こうした結果から、現在は自動運転に対しては、まだ不安と期待が入り交じっている状況であると言える。
ちなみに、「自動車以外で自動運転が普及してほしい乗り物は何ですか?」という質問に対しては、「路線バス」(41.1%)が最多という結果となっている。
■【まとめ】アンケート結果から読み取れる不安や期待
「自動運転」は最近ホットな話題だけに、今後もさまざまなアンケート調査が行われていくとみられる。アンケート結果からは人々の自動運転に対する不安や期待を読み取れるため、自動運転業界としてもしっかりと結果に注目していきたいところだ。
【参考】関連記事としては「自動運転への不安、「誤作動」が最多83.1% バス無人化に期待感」も参照。