自動運転、アジア日中韓三つ巴の開発競争 シンガポールも自動運転バス導入へ

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自動運転社会が実現後の巨大市場の取り込みを目指し、アジアでは日本と中国と韓国が三つ巴の開発競争を繰り広げ、自動運転技術の開発や公道試験の環境整備を急いでいる。シンガポールも自動運転バスの早期の導入実現を目指している。







中国、開発加速へ海外大手企業を取り込み

中国政府は2018年4月、自動運転車の公道試走に関するガイドラインを発表した。非公共エリアでのテスト走行を経て、一定以上の運転スキルを有した運転手である「人」が運転席に同乗すれば、指定された中国国内の公道で自動運転の試験が可能になる。

中国ではインターネット大手の百度(バイドゥ)が自動運転開発プロジェクトを主導する。自動車メーカーのフォード・モーターや画像処理半導体(GPU)大手エヌビディア、インテル、マイクロソフトなどのアメリカ勢のほか、ドイツ自動車大手のダイムラーもこのプロジェクトに参加し、中国政府も技術開発の加速に向けて外国企業との連携に積極的な姿勢を示す。

その証左とも言えるのが2018年5月16日のニュースだ。中国政府はこの日、ドイツのBMWグループに公道での走行試験に対する認可を出した。外国企業に認可を出したのは初のことだ。

中国を本拠地としてシリコンバレーにも開発拠点を有するRoadstar.ai社にも注目が集まる。

同社は、グーグルやアップルといった世界的大企業を経験してきたエンジニアたちによって設立されたスタートアップで、自動運転キット「アリエス」を2018年5月18日に発表したばかりだ。アリエスの登場によって、自動運転レベル4(高度運転自動化)の車両を1台あたり5万元(約85万円)未満の費用で実現できる可能性があると話題になっている。

【参考】Roadstar.aiの取り組みに関する詳しい内容は「グーグルやアップルからの転職組、創業1年で自動運転キット発表 中国Roadstar.ai|自動運転ラボ 」も参照。自動運転レベルの各レベルの定義については「自動運転レベル0〜5まで、6段階の技術到達度をまとめて解説|自動運転ラボ」を参照。

韓国政府、2020年までに自動運転車発売へ

韓国政府は2020年までに自動運転車を販売する見通しを立てて、技術開発や公道試験の環境整備に官民を挙げて取り組んでいる。既に高速道路や国道など320キロの区間で自動運転の走行試験が可能な状態となっており、各社の自動運転車開発を後押ししている。

韓国国内では、韓国最大手の自動車メーカーである現代自動車や韓国最大財閥のサムスングループに加えて、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)グループやソウル大学校などが自動運転の実証実験に参加している。既に自動運転車約40台が公道で試験走行を実施しているなど、アジア諸国の中で既に一定の存在感を示す。

シンガポール政府は自動運転バスの導入を目指しており、2019年初旬には実証実験を開始する見通し。自動運転バスのベースとなるのはスウェーデン商用車大手ボルボの既存のEVバスだ。走行ルートが決まっている路線バスなどは自動運転技術の導入が比較的容易であると考えられており、早くも実用化に期待が掛かっている。







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