日の丸ユニコーン企業(企業価値が10億ドル以上の非上場企業)である株式会社Preferred Networks(本社:東京都千代田区/代表取締役:西川徹)=PFN=は2020年6月29日までに、自律走行型の作業ロボット「移動型マニピュレーターロボ」の実証実験を開始することを発表した。
来年2月にかけて移動型マニピュレーターロボットのハードウェアの量産設計に取り組み、無人搬送や無人消毒の用途で、病院や工場、福祉施設などで実証実験を実施していくという。
開発中の移動型マニピュレーターロボは、ロボットアームと作業用ハンドを備えた自律移動型の作業ロボット。同社が安全性に関わるソフトウェア技術からハード技術まで全て自社で設計・開発を行い、性能の向上や製造コストの下げることにつなげる。
報道発表によれば、この開発プロジェクトは経済産業省の2020年度「グローバル・スタートアップ・エコシステム強化事業費補助金(ものづくりスタートアップ・エコシステム構築事業)」に採択されているという。
■日の丸ユニコーン「Preferred Networks」とは?
Preferred Networks社は、深層学習などの先端技術の実用化を目的に2014年3月に創業したスタートアップで、自動運転技術や産業用ロボットの高度化などを手掛けている。国内の自動運転関連では唯一のユニコーン企業だ。
創業時から、自動運転やコネクテッドカー向けの技術として重要な「物体認識技術」や「車両情報解析」に関する研究開発をトヨタと共同で進めている。
2015年12月にはトヨタから約10億円の出資を受け、2017年8月には約105億円の追加出資を受けることで合意したことが発表されている。
■今後の実証実験の成果に注目
ユニコーン企業は中国・アメリカに集中しており、日本には数えるほどしか存在しない。そんな日本発ユニコーンのPFNが開発に取り組む自律走行技術。今後実施する実証実験の成果に注目だ。
【参考】関連記事としては「自動運転技術でも注目!日本唯一のユニコーン「Preferred Networks」に内閣総理大臣賞」も参照。