自動運転タクシーの商用サービスで知られる米アルファベット傘下のウェイモは2020年3月2日、自社の公式ブログにおいて、22億5000万ドル(約2400億円)の資金調達を行ったことを発表した。
出資した企業は米投資会社のシルバーレイクやアラブ首長国連邦のアブダビ政府が出資するムバダラ・ディベロプメント・カンパニーなど。自動運転領域における外部からの一度の資金調達額としては、過去最大規模と考えられる。
ウェイモは2018年12月から米アリゾナ州で自動運転タクシーの商用サービスを展開している。当初はセーフティドライバーを乗せてのサービス提供だったが、一部エリアでは既に完全無人でサービスを展開している。
今回の新たな調達資金は自動運転車の開発・量産のための設備投資のほか、優秀なエンジニア人材の獲得や事業運営への投資に充てられるものとみられる。
■自動運転トラック、小荷物配送サービスも
自動運転業界におけるウェイモの存在感は、これまでも大きいものだった。自動運転タクシーによる商用サービス展開のほか、自動運転トラックの実証実験にも力を入れており、今年1月には米物流大手UPSと自動運転車を使った小荷物配送サービスに乗り出すことも発表されている。
ウェイモの自動運転車は既に公道で2000万マイル(約3200万キロ)を走行しており、カリフォルニア州だけにおける最近1年間の実証実績では全企業中1位となっている。今回の大型資金調達でさらに実証実験の体制も強化し、「最大手」の座を死守していくことを目指す考えのようだ。
【参考】関連記事としては「【Excel】アップルの自動運転実証実績、79,754→7,544マイルに」も参照。