トヨタ e-Palette公道デビュー NTTと自動運転の「日本初」に挑む

3つの異なる交通環境での実証実験がスタート



出典:Flickr / DennisM2 (CC0 1.0 : Public Domain)

トヨタは、NTTグループの自動運転専業会社NTTモビリティと、米自動運転開発企業May Mobility(メイモビリティ)の日本法人May Mobility Japanと組み、トヨタの次世代モビリティ「e-Palette」を使って、愛知県豊田市の公道で自動走行させる計画を進めている。実現すれば日本国内で初めての公道におけるe-Paletteの自動運転となる。

編集部おすすめサービス<PR>
自動車保険 スクエアbang!(一括見積もり)
「最も安い」自動車保険を選べる!見直すなら今!
新車定額!リースナブル(車のカーリース)
お好きな車が月1万円台!頭金・初期費用なし!
車業界への転職はパソナで!(転職エージェント)
転職後の平均年収837〜1,015万円!今すぐ無料登録を
タクシーアプリは「DiDi」(配車アプリ)
クーポン超充実!「無料」のチャンスも!
編集部おすすめサービス<PR>
スクエアbang!
「最も安い」自動車保険を提案!
リースナブル
新車が月々2万円から!
パソナキャリア
転職後の平均年収837〜1,015万円
タクシーアプリDiDi
クーポンが充実!「乗車無料」チャンス
DodaX

■e-Paletteがウーブン・シティを出て公道へ 日本初の挑戦

トヨタの次世代モビリティe-Paletteは、乗務員を除き最大7人が乗車できるバッテリー電気車両だ。これまでは静岡県裾野市に構える実証都市ウーブン・シティ(Woven City)内で、食品や飲料の提供をはじめとする多様なモビリティサービスに対応する車両として運用されてきた。一般の公道を自動走行した実績はまだなく、実現すれば「日本初」の公道におけるe-Palette自動運転になる。


計画を主導するのは、NTTグループの自動運転専業会社NTTモビリティと、米自動運転開発企業May Mobility(メイモビリティ)の日本法人May Mobility Japanだ。NTTモビリティは自動運転レベル4に対応したサービスの提供を掲げ、2020年代末には全国展開、2030年代には1000台規模の自動運転車両の運行を目指す方針を打ち出している。

一方のMay Mobilityは2024年以降、日本国内9都市で自動運転の実証やサービスを積み重ねてきた実績を持つ。両社の組み合わせが、e-Paletteの公道進出という新たな段階を後押しする形だ。

【自動運転ラボの視点】
e-Paletteが公道に出ることは象徴的だが、当面は自動運転レベル2の実証にとどまる。レベル4の完全無人化という本丸に届くかは、発足間もないNTTモビリティら新体制の実行力にかかっている。

■市街地・山村・郊外という異なる交通環境での実証実験

愛知県豊田市では、市街地・山村・郊外という異なる交通環境で自動運転の地域適応を検証する実証実験が始まった。市街地ルートは豊田市駅と豊田スタジアム東を結ぶ区間で、2026年9月14日から2027年2月26日まで運行する。山村ルートは11月上旬に始まり、小学校を結ぶ区間を同じく2027年2月26日まで走る。いずれもトヨタのミニバン「シエナ」の改造車を使い、乗務員を除く定員は4人だ。料金はすべて無料としている。


e-Paletteを使うのは3つ目の郊外ルートで、名鉄三河線土橋駅と愛知環状鉄道三河豊田駅を結ぶ区間を2027年2月上旬から下旬にかけて運行する計画である。乗務員を除く定員は7人。9月14日に始まった実証がそのままe-Paletteの公道デビューを意味するわけではなく、実際に公道を走るのは半年近く先になる点には注意したい。いずれのルートも、自動運転レベル2の実証運行として位置づけられている。

■三者の役割分担

今回の実証は、単独の企業が担っているわけではない。実施主体である豊田市のもとで、NTTモビリティがe-Paletteをはじめとする車両の提供と運用支援を、May Mobility Japanが自動運転ソフトウェアの搭載を、そしてトヨタとソフトバンクが設立したMaaS会社MONET Technologiesが予約アプリの運営と全体マネジメントを担う。役割を分けることで、通信インフラと自動運転技術、実社会向けサービスという三つの要素を組み合わせる狙いがうかがえる。

自動運転タクシー市場やロボタクシー市場では、米グーグル系のウェイモ(Waymo)のように一社で開発から運行まで手がける企業が世界シェアで先行する一方、日本では複数の企業が役割を分担しながら実証を積み重ねる形が目立つ。今回の体制も、そうした日本型のアプローチの一例と言えるだろう。

【参考】関連記事としては「NTTが自動運転に本格参入へ 最難関エリアで実証実験」も参照。


【参考】関連記事としては「トヨタ ついに2028年に自動運転車を発売へ」も参照。

■自動運転レベル4の無人運転認定という目標

今回の一連の取り組みが最終的に目指すのは、自動運転レベル4の完全無人化だ。自動運転レベル4は、米自動車技術会SAEの定義で特定条件下において運転者を必要としない段階を指す。

現在豊田市で進む実証は運転手が同乗する自動運転レベル2にとどまっており、無人運転の認定取得までにはなお段階を踏む必要がある。NTTモビリティは、2026年7月に稼働を始めた遠隔監視サービス「Operation Assist」などの基盤を生かし、日本の2026年度中に複数拠点で展開を広げる方針を示している。

米国では自動運転関連の法整備が段階的に進んでおり、日本国内でも同様に、レベル4の実用化に向けた制度整備の動きが今後の焦点になる。

ウェイモ 新たに3都市追加で「米国14都市を制覇」早くも4000台体制へ

■e-Paletteが切り開く自動運転レベル4への道

トヨタの次世代モビリティe-Paletteの公道進出は、単なる一台の車両の話にとどまらない。ウーブン・シティという私有地の実証環境から一般の公道へと活動の場を広げることは、トヨタが掲げる次世代モビリティ構想が実社会でどこまで通用するかを試す試金石になる。2027年2月に予定される郊外ルートでの走行が実現すれば、それは自動運転レベル4の無人運転認定という本丸に向けた最初の一歩として位置づけられるだろう。

NTTモビリティ、May Mobility Japan、MONET Technologiesという三者に加え、実施主体の豊田市が積み重ねる今回の実証は、e-Paletteの公道デビューという「日本初」の実現に向けた通過点である。自動運転タクシー市場やロボタクシー市場で存在感を強める海外勢に対し、日本発のモビリティがどこまで追い上げられるか。その行方を占ううえでも、この先の展開から目が離せない。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




関連記事