ソフトバンク株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長:宮川潤一)はこのほど、自動運転シャトルを開発するスタートアップ企業の米May Mobility(メイ・モビリティ)と業務提携契約を締結したことを発表した。
業務提携は、5Gネットワークなどを活用した自動運転移動サービスの早期社会実装に向けたものとなる。日本政府は自動運転移動サービスの社会実装に向けて動いており、ソフトバンクとMay Mobilityは互いの強みを生かし、日本政府が掲げる目標の実現に貢献する方針だ。
■両社が展開する「2つの取り組み」とは?
今回業務提携をしたことにより、両社は2つの取り組みを行っていく。まず1つ目が「自動運転向け次世代ネットワークの実現」だ。
現在、自動車業界では自動運転レベル4やレベル5に向けた研究が重ねられている。レベル4やレベル5はいずれも「ドライバーレス」が前提であるため、自動運転車の安全走行を担保するためには、走行状況の遠隔監視システムが欠かせない。
その遠隔監視システムでは、車両並びに車両周辺の全ての情報がリアルタイムに監視センター側と共有される必要があり、そのためには大容量通信が可能で、かつ低遅延なネットワークが必要になる。こうしたネットワークの実現に両社は取り組むというわけだ。
もう1つは「自動運転サービスの社会実装に向けた取り組み」だ。ソフトバンクは、ICT(情報通信技術)とDX(デジタルトランスフォーメーション)に関する知見、顧客基盤などを生かし、充電・整備拠点の構築や配車や決済を行うユーザーアプリの開発なども進めていく。
■日本企業との関わりも深いMay Mobility
2017年設立のMay Mobilityはアメリカのベンチャー企業だ。公共交通機関向けに自動運転シャトルを開発しており、これまでに米国と日本の公道で31万5,000回以上、自動運転での走行実績がある。
日本企業との関わりも深く、トヨタや豊田通商が同社に出資している。また2022年1月には、東京海上ホールディングスと資本業務提携を結んでいる。
そんなMay Mobilityとソフトバンクが今回タッグを組んだわけだ。今後随時発表されるであろう取り組みの進捗に注目していきたいところだ。
▼May Mobility公式サイト
https://maymobility.com/
【参考】関連記事としては「トヨタ、米国で自動運転シャトルの無料運行開始 May Mobilityと連携」も参照。