韓国ヒュンダイ、2022年に自動運転レベル3の市販車を発売へ

幹部談、「Genesis G90」に技術搭載へ



出典:現在自動車プレスリリース

韓国最大手の自動車メーカーである現代自動車(ヒュンダイ)は、2022年にも自動運転レベル3(条件付き運転自動化)の機能を搭載した市販車に市場に投入する計画だ。

2021年11月10日に同社が開いたヒュンダイ開発会議の基調講演で、自動運転技術の開発担当責任者であるJang Woong-Joon氏がビジョンを語った。同氏によれば、来年販売する「Genesis G90」の新しいモデルにレベル3の自動運転技術を搭載するという。


自動運転レベル3については、日本のホンダがレベル3の市販車を発売済みで、海外メーカーではBMWが2022年後半にもレベル3の車両を北米で発売する見込みとなっている。韓国勢ではヒュンダイがレベル3の市販車で初となるのか、今後注目を集めそうだ。

自動運転タクシー向けにレベル4の開発も

Jang氏はレベル3の市販車の市場投入とは別に、さらに上の技術を持つレベル4の自動運転技術を急ピッチで開発していることにも触れ、いずれさまざまなさまざまな車両に適用する考えだという。

レベル4の技術を搭載した車両を使い、ソウルで自動運転タクシーのパイロットサービスも展開する予定であることも明かした。車両はSUV(多目的スポーツ車)型のEV(電気自動車)
「IONIQ 5」をベースにする計画のようだ。


ちなみに現代自動車は、米自動車部品大手アプティブ(Aptiv)との合弁会社Motionalにおいて、2021年8月末に自動運転タクシー向けのレベル4が可能な新車両を発表している。その車両もIONIQ 5をベースにしている。

UAMで空のイノベーションも目指す現代自動車

現代自動車は「UAM」(都市型航空交通)に関する取り組みにも積極的で、航空機や飛行制御ソフトウェアに関する技術を確保することを急いでいるようだ。自動運転、そして空のイノベーションにも挑む現代自動車に、引き続き注目が集まりそうだ。

【参考】関連記事としては「自動運転が可能な車種一覧(2021年最新版)」も参照。


記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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