国際調査会社のP&Sインテリジェンスは2020年2月4日までに、欧州における自動運転マーケットが2030年には1916億ドル(約21兆円)に達するという見通しを発表した。2023年から2030年の年平均成長率(CAGR)は37.4%だと推測している。
2018年における最大マーケットはドイツで、欧州の自動運転市場の約20%を占めているという。ドイツではほぼ全ての大手自動車メーカーや傘下のブランドが自動運転技術の開発に力を入れている。VW(フォルクス・ワーゲン)やメルセデス・ベンツ、BMW、ダイムラーなどだ。
さらにドイツの自動車部品大手ボッシュも、「自動運転の目」と呼ばれるLiDAR(ライダー)などのハードウェアだけではなく、自動運転時代のソリューションサプライヤーとして、さまざまな技術の開発に取り組んでいる。その一つが「自動バレーパーキングシステム」だ。
■今後拡大が見込まれる自動運転関連市場
自動運転関連の市場は今後さらに拡大することが予想される。
例えば、日本の調査会社の矢野経済研究所は2019年5月にADAS(先進運転支援システム)と自動運転システムの世界市場規模の予測を発表しており、2030年には自動運転レベル4と自動運転レベル5の車両が1530万台に上ると発表している。
2025年ごろまでは自動運転レベル3を含むADAS車両が主流だが、2025年から2030年にかけて一気に自動運転レベル4以上の車両が増えていく見通しだ。
LiDARに関する市場拡大にも注目すべきで、矢野経済研究所はLiDARやレーザの市場規模については、2017年の約25億円から2030年には約4959億円まで約200倍に急拡大するという予測を過去に発表している。
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