日中、自動運転開発で連携強化 トヨタなども中国重視姿勢

ライドシェア大手DiDi、日本で実証実験へ


ミャオ・シュー中国工業信息化部部長(左)と会談した世耕経済産業大臣(右)=出典:経済産業省ニュースリリース

世耕経済産業大臣は2018年5月28日、日中韓情報通信大臣会合への出席のために来日したミャオ・シュー中国工業信息化部部長と会談し、自動車分野において7月をめどに自動運転政策を議題とする課長級対話を開催するなど両国が連携していくことに合意した。

会談では、自動運転の分野で公道での実証実験のルールや通信インフラをめぐる国際的な基準づくりなどについて連携していくことを確認したほか、課長級対話の議論を踏まえて自動運転に関する日中官民合同セミナーを年内に開催することで合意した。







【参考】会談の詳しい内容については、国土交通省の「ニュースリリース」も参照。

開発競争が著しい自動運転の分野では国境を超えた提携は当然のごとく行われており、日中間における民間レベルの連携も着々と進められている。

■中国DiDi、日本との取り組み加速

2018年2月には、中国のライドシェア最大手企業である滴滴出行(DiDiチューシン)とソフトバンクが日本のタクシー事業者向けサービスにおいて協業することを発表している。AI(人工知能)技術を活用してタクシー配車プラットフォームの構築を目指し、2018年中をめどに大阪府、京都府、福岡県、東京都などで実証実験をおこなう予定という。

また、福岡県を拠点にタクシー・ハイヤー事業を展開する第一交通産業もDiDi社との連携を発表しており、訪日中国人による日本国内でのタクシー利用の利便性を高めるため、スマートフォンのアプリを使ったタクシー配車サービスなどについて協議を進めている。このほか日経新聞によると、北京国際自動車ショーに出展していたトヨタ自動車が中国で自動運転の実証実験を始める計画を明らかにしたという。

2018年4月、企業連合「洪流連盟」(Dアライアンス)の設立に際してスピーチするDiDiのチェン・ウェイCEO=出典:DiDi社プレスリリース

より大きな枠組みでは、DiDi社が2018年4月、トヨタや仏ルノー・日産自動車・三菱自動車の3社連合など参加のもとライドシェアやカーシェアリングの世界的な普及を目指す企業連合を設立すると発表している。ドイツの自動車メーカーであるフォルクスワーゲンなど総勢31社が名を連ねるビッグプロジェクトだ。

販売面では、トヨタは2018年に中国での販売計画を前年比約9%増の140万台、世界販売の15%に相当する規模まで拡大する計画を示している。また、日産自動車と中国の合弁会社も2018年2月、生産能力増強や電気自動車(EV)などの開発に5年間で約1兆円投資することを発表しており、中国市場を重視する姿勢はいっそう強くなっている。







関連記事