世界初、ライドシェアにブロックチェーン技術活用か 中国起業家

DiDiと合併の「快的打車」創始者



中国ライドシェア(相乗り)大手の滴滴出行(DiDiチューシン)と2016年に合併した「快的打車」。その創始者の発言が、中国国内で話題を呼んでいる。


創始者の陳偉星氏は2018年5月28日、ブロックチェーンを活用したライドシェアアプリの開発計画について言及した。中国のeコマース事業大手「美団」の共同創業者である楊俊氏とともに推進する見通しのようだ。実現すれば世界初の例となりそうだ。

【参考】中国ライドシェアDiDiの事業展開については「中国ライドシェア大手DiDi、年内に時価9兆円規模も ウーバー超え視野」も参照。

ブロックチェーン技術は仮想通貨の基幹技術として知られる。特定のデータベースを有さず、取引記録をネットワーク上で管理する仕組みで、非改ざん性が高いとされる。中央集権的な組織を持たなくてもシステム上でサービスを完結することも可能とされ、ユーザーとユーザーを直接結び付けるC2C(個人間取引)にも向いていると評価されることも多い。

ブロックチェーン技術を活用すれば、独自のデジタルトークン(仮想通貨)を発行することで、新たな経済圏を構築することも可能であるとされる。例えば格安航空(LCC)大手のエアアジア(本社:マレーシア)は、独自の仮想通貨を発行して決済プラットフォームも構築する計画を明らかにしている。


第4次産業革命(インダストリー4.0)の基幹技術とも言われるAI(人工知能)やビッグデータ、ブロックチェーン技術の開発を国家をあげて進めている中国。陳氏のブロックチェーンとライドシェアを組み合わせたアプリ開発が実際進んだ場合、追い風になりそうだ。


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