自動運転開発を手掛ける台湾のVIA Technologies社は、2019年5月31日に台北市で開催された通信技術イベント「COMPUTEX Taipei 2019」にて、世界初のスマートフォンによる運転支援アプリケーション「VIA-AI」を公開し、デモを行った。
VIA-AIはAndroidスマートフォンと特定車両を接続することで、自動運転レベル2(部分運転自動化)相当の運転支援機能を持つドライバー支援アプリだ。具体的には、走行速度をコントロールする「アダプティブ運航コントロール」走行時の車線逸脱警報による「車線維持支援システム」などのADAS(先進運転支援システム)を搭載することができ、これらの機能を車と通信して統合制御することができるという。
これらのADAS技術は、同社が既に実用化している車載用システムVIA Mobile360で実績を得ているものだ。このようなレベル2相当の運転支援機能をスマートフォンに搭載するのは世界で初めてだという。VIA Mobile360システムは車載カメラによる360度監視や運転車管理システムなどの機能もあり、導入する車両や事業に合わせてカスタマイズできる余地もあるようだ。
VIA-AIは2019年7月に発売予定だ。公共交通機関や工事現場、将来的には自律型配送ロボットなどの商業分野にも活用することを目指す。同社は今後、モバイルデバイスの機能を活用した自動運転アプリの開発を加速させる方針だという。
報道発表の中で国際マーケティング担当VPのリチャード・ブラウン氏は「VIA-AIは開発者や業界関係者のためにエコシステムを構築し、ドライバーの安全と利便性を向上させることに取り組んでいきます」という旨のコメントを発表した。
【参考】関連記事としては「【最新版】ADASとは? 読み方や定義、機能は? 自動運転との違いは?」も参照。
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