「未来の乗り物」結局いつ乗れる?自動運転車と空飛ぶクルマ

ロードマップから実現時期を考えてみよう





出典:(左)経済産業省/(右)ウェイモ

空飛ぶクルマ、完全自動運転車…フィクションの世界でだけと言われていた「未来の乗り物」が、すでに夢物語ではなくなろうとしている。

世界中の多くの企業が技術力を競いあい、実証実験を盛んに実施していることを考えると、遠くない未来、私達はきっと空飛ぶクルマあるいは運転手がいないクルマに乗り、街中を移動しているはずだ。







ただ遠くない未来と言っても、具体的には日本ではいつごろの話になるのか。

■自動運転車と空飛ぶクルマはいつ実現する?

自動運転車と空飛ぶクルマについて、いずれも日本政府は実現までのロードマップを示している。「空の移動革命に向けたロードマップ」では、空飛ぶクルマの本格普及は「2030年ごろ」を目指している。

一方の自動運転車だが、システムが全ての運転タスクを担う自動運転レベル4については、エリアを限定するケースにおける一般的な実用化は「2025年ごろ」を目指している。ただエリアを限定せず走行できる完全自動運転車の実用化は、もう少し先になる。

このような点を考慮すれば、概ね2030年ごろから一般の人がこうした「未来の乗り物」に乗れるようになることが考えられるのではないか。

■空飛ぶクルマの開発状況は?

空飛ぶクルマの開発に乗り出している日本企業は既に少なくない。

有志団体CARTIVATORと株式会社SkyDriveが2018年12月に無人形態で日本初となる屋外飛行を成功させ、2019年12月には有人飛行試験を開始した。両者は2023年の実用化を目指し、開発に取り組んでいる。大手企業ではNECも2019年8月に試作機の浮上試験を成功させている。

空飛ぶクルマはドローンや航空機と同じく航空法で規制され、航空機と似た扱いになる見通しだ。空飛ぶクルマにどの程度の性能を求めるかや、ヘリコプターや航空機などとぶつからないような統合された管理の仕組みの構築などの議論も進められており、将来は「空飛ぶクルマ法」が別途制定される流れになりそうだ。

■自動運転車の開発状況は?

一方、自動運転車の実現についても実用化に向けた取り組みが行われている。

2020年4月1日、改正道路交通法と改正道路運送車両法が施行し、自動運転の「レベル3」は解禁された。レベル3は当面は作動要件が高速道路などに限られることとなるが、自動運転時代の幕開けを象徴するものであると言えよう。

自治体での導入もこれからは一気に進みそうだ。茨城県境町はソフトバンク子会社のBOLDLY社とともに、公道で自動運転バスを今年デビューさせる予定だ。実証実験も盛んに行われつつある。最近では、自動運転研究に力を入れる埼玉工業大学がレベル3の自動運転バスで1年間で約650キロの実証走行に取り組んだことが話題になった。

【参考】関連記事としては「自動運転、ゼロから分かる4万字まとめ」も参照。

■【まとめ】いち早い実現に期待

こうした政府や企業の動向からは、「未来の乗り物」が現実となる時期が近いことを改めて感じさせる。空飛ぶクルマなら渋滞緩和など、自動運転なら交通事故の削減などというように、両方それぞれに導入メリットがあり、いち早い実現に期待したいところだ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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