
アラブ首長国連邦(UAE)の中心都市であるドバイでこのほど、完全無人の自動運転タクシー(ロボタクシー)が導入された。この自動運転車両の開発を手掛けるのは中国のIT大手Baidu(百度)で、同社にとって初の海外展開となった。
まずはロボタクシー50台を用いてサービスをスタートし、今後数年以内に1,000台以上へ拡大する計画だという。
ドバイ政府は、「2030年までに全交通の25%を自動運転化する」という目標を掲げている。その取り組みのパートナーとして選ばれたのが中国企業になったというわけだ。
日本でもロボタクシーの開発は進んでいるが、実用化はまだ先になりそうだ。日本がモタモタしているうちに、開発スピードが素早い中国に負けてしまったとも言えるかもしれない。
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■中国製自動運転車両がドバイを走る
Baiduは2025年3月にドバイの道路交通局(RTA)と戦略的パートナーシップ協定を締結している。ドバイでのロボタクシーサービスを手掛けるのは、政府系のタクシー会社「Dubai Taxi Company(DTC)」だ。ロボタクシー車両は、Baiduが開発・製造した自動運転専用車「RT6」が用いられる。

ロボタクシーサービスは、Baiduが開発したアプリ「Apollo Go」を介して提供される。Baiduにとって今回がApollo Goの初の中国以外での展開となった。
車両はセーフティドライバーなしの完全無人モードで走行、全ての運行は現地の規制および安全要件に準拠している。自動運転レベルは「4」だ。誰でもこのサービスを利用でき、料金は当面の間は無料となっている。プロモーション終了後は通常のタクシー料金が適用されるようだ。
DTCのCEO(最高経営責任者)であるMansoor Rahma Alfalasi氏は「今回のサービス導入は、これまでの走行試験の実績と2026年1月に取得した規制当局の承認に基づいて行われる」とし、ロボタクシー運行の安全性に自信を見せている。
なお、この承認にはドバイで初となるセーフティドライバーの同乗なしでの完全自動運転車両の運行許可も含まれている。
■中国企業が自動運転分野で躍進
ドバイ政府は、2030年までに全交通の25%を自動運転化することを見据えている。この高い目標を達成するためにスピードと実績を兼ね備えたパートナーとして選ばれたのが、欧米メーカーでも日本メーカーでもなく中国のBaiduであった。
Baiduは中国国内で自動運転の実績を着実に積み上げている。Apollo Goというプラットフォームによる乗車は、これまでに2,000万回以上行われており、2025年第4四半期には週あたり30万回を超える利用実績を記録したという。
また累計3億キロメートル以上の自動運転走行を達成しており、そのうち1億9,000万キロメートル以上はセーフティドライバーなしでの走行となっている。
それに対し、日本はロボタクシーの走行テストをセーフティドライバーありで行っている段階にとどまる。自動運転実装について、世界中から人が集まるドバイが選んだのは、開発や意思決定が「チャイナスピード」と呼ばれる中国企業であった。
遅れを取った日本企業だが、安全性の面では世界で圧倒的に信頼されている。安心・安全な自動運転走行を武器に日本メーカーが世界で戦える日もいずれ来るはずだ。
【参考】関連記事としては「自動運転、中国が「Googleより先」に第三国への展開急ぐ」も参照。













