
米EV(電気自動車)大手テスラのシステムを過信または誤認したことによるトラブルがまた起こった。米国のある女性がテスラ車を運転中、ハンドルから手を離して踊っている動画をTikTokに投稿したのだ。
その動画には「車が自動で走ってくれるから、ひとりダンスパーティーができちゃう」(When you can have solo dance parties bc your car drives itself)とキャプションが付いている。
その女性はテスラのADAS(先進運転支援システム)である「FSD(Full Self-Driving)」を作動させていたようだ。FSDは直訳すると「完全自動運転」となるものの、自動運転レベルはレベル2にとどまる。また現在一般に提供されているFSDは監視が必要なものとなり、ドライバーはハンドルから手を離さず、常に運転を見ている必要がある。
テスラは、同社のシステムはあくまで運転を支援するものであり、居眠りやゲームなどはできないことを何度も注意喚起しているが、過信や誤認による危険運転が後を絶たない状況だ。
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■テスラ車を運転中にダンスパーティー!?
女性がTikTokに投稿したのは、運転席に座りハンドルから手を離して上半身を動かして音楽に合わせてダンスをする動画だ。目線もカメラや左右を向く時があり、運転に目を配っている様子はない。
これに対し称賛するコメントも多い。FSDは自動運転ではないと指摘するコメントもあるが、わずかだ。また「運転中に寝ることもできるの?」という質問に対しては、投稿主の女性は冗談ぽく「サングラスを掛けているときだけね」と答えている。事の重大さを全く理解していないように感じる。
この状態で走行中に何かトラブルが発生した場合、目線も手も離れているためすぐに対応できなく、重大事故に至る可能性もある。
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■誤認されやすい名称にも問題
テスラのシステムを過信または誤認した事故は、過去に起きている。ADASの名称の「Full Self-Driving」や「Autopilot」は、直訳するとそれぞれ「完全自動運転」「自動操縦」となり、自動運転可能かのような誤解を招く恐れがある。実際、システムを起動して走行中、居眠りやゲームをしたり運転席を離れたりする人が出てしまっているのだ。
その結果、名称を変更するよう求める意見も多くなり、テスラはFSDを「Supervised(監視あり)」と「Unsupervised(監視なし)」の2つに名称を分けた。しかし、まだまだユーザーへの理解が浸透していないようだ。
そもそもFSD(Supervised)は、ドライバーによる能動的な監視の下、全ての運転に対応するよう設計されたADASだ。ルート案内やステアリング操作、車線変更、速度制御、駐車などを含む運転操作をインテリジェントかつ正確に実行する。
高速道路などに限定せず、住宅街などを含む一般道路でも作動させることが可能だ。信号や道路標識も認識し、信号に従って交差点でゆっくり車両を停止することもできる。自動運転に限りなく近づいていると言えそうだが、あくまでドライバーの常時監視を必須とするレベル2・レベル2+に相当する機能にとどまる。今回のようなハンドルから手を離して踊るといったことは許されないのだ。
【参考】関連記事としては「テスラの自動運転(Autopilot, FSD)とロボタクシー計画を徹底解説」も参照。
■新バージョンのFSDがリリース間近
テスラのCEO(最高経営責任者)であるイーロン・マスク氏は最近、FSDの最新バージョンをリリース予定だということを発表した。リリースは3段階に分けて行われ、最初のバージョン14.0は2025年10月初めには初期の大規模リリースが始まるようだ。
そして最後の段階となるバージョン14.2では、リリース対象がより拡大される。そして「14.2になる頃には、その車はまるで知覚を持つ存在のように感じられるでしょう」とコメントしている。
【参考】関連記事としては「テスラの自動運転機能、「人間の知性レベル」に到達か マスク氏が言及」も参照。
ただしFSDが完全自動運転を実現するというわけではなさそうだ。ユーザー側は各システムの特徴や利用方法をよく理解し、適切に作動させることを遵守したい。
【参考】関連記事としては「トヨタの運転支援機能とテスラのAutopilot、どちらがいい?【自動運転レベル1〜2】」も参照。