自動運転、トヨタ「人とクルマが仲間の関係を築く」

「完全自動運転」が実現するまでのアプローチ



東京モーターショーでe-Paletteについて語るトヨタの豊田章男社長=出典:トヨタプレスリリース

e-Paletteの開発など自動運転分野にも注力するトヨタ。2022年2月からはe-Paletteが実証実験で東京都内を走行する。そんなトヨタは単にクルマを自動化するのではなく、自動化によって「全ての人が安心、スムース、自由に移動できる社会の実現」に取り組んでいる。

そのために「人とクルマが同じ目的で、ある時は見守り、ある時は助け合う、そんな気持ちが通った仲間(パートナー)のような関係を築く」という、同社独自の自動運転の考え方「Mobility Teammate Concept」を掲げている。







完全自動運転が実現するまでは、安全運転のために人と機械が持つ異なるスキルを活用するというアプローチだ。

■展開している商用化技術は?

そんなトヨタは現在、Mobility Teammate Conceptに基づいた「アドバンスト・ドライブ(渋滞時支援)」や「アドバンスト・パーク」を、商用化技術として展開している。

「アドバンスト・ドライブ(渋滞時支援)」は、高速道路などの自動車専用道路での運転において、渋滞時(時速0〜40キロ)に一定条件を満たすとシステムが作動し、ドライバーの認知・判断・操作を支援する技術だ。

「アドバンスト・パーク」はドライバー監視のもとでカメラとソナーで全周囲を監視し、認知・判断・操作を支援するものだ。ステアリングやアクセル、ブレーキ、シフトチェンジの操作を車両が支援し、車両周辺の死角や目標駐車位置を表示してスムーズな駐車を実現する。

■MaaSサービスと市販車の自動運転化に並行して進める

「自動車をつくる会社」から「モビリティカンパニー」へのシフトを図るトヨタ。現在は、MaaS(Mobility as a Service)分野の移動サービスとオーナーカーの自動運転化を並行して進めている。

MaaS開発で得た技術やデータは、オーナーカー開発にも活用されている。いずれは両方とも「自動運転レベル5」の完全自動運転で走行できることを目指す。

トヨタはこれまで日本だけでなく世界の自動車業界を牽引してきた。そんなトヨタの自動運転に対するスタンスが関連企業に与える影響は少なくない。話題に事欠かないトヨタの今後の動向に引き続き注目していきたい。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)









関連記事