中国のIT大手・百度(Baidu)は2021年11月24日、北京当局から自動運転タクシーの公道での商用運行許可を取得したを発表した。
今回の商用運行許可は、「北京ハイレベル自動運転実証区」(BJHAD)が承認したもので、百度は指定エリア内において有料の自動運転タクシーを商用展開できるようになった。
百度は2019年から「Apollo Go」(※中国語名では「Luobo Kuaipao」と呼ばれている)という自動運転タクシーの実証実験を続けてきた経緯があり、このApollo Goが商用展開される。
■北京経済技術開発区の60平方キロの範囲内で許可
今回の許可によって百度の自動運転タクシーが運行可能なエリアは、北京経済技術開発区の60平方キロメートルの範囲。このエリア内で自動運転タクシーがカバーする道路の総延長は350キロとされている。
報道発表によれば、百度をサービスを午前7時から午後10時にかけて展開するとしている。展開する車両台数は67台で、乗客はApollo Goのアプリを使って自動運転タクシーを手配することが可能となる。車内にセーフティドライバーが同乗するかどうかは、発表されていない。
百度は今後2025年までに中国65都市、2030年までに中国100都市でApollo Goを展開する計画だという。
■中国国内におけるライバル対決は続く
中国においては、北京市や上海市、深セン市、広州市などで自動運転タクシーの実証実験が盛んに行われている。実施企業としては百度のほか、Pony.aiやAutoX、DiDi Chuxing、WeRide、Momentaなどが挙げられる。
今は百度が最も存在感が強いが、WeRideやAutoXなども実証実験を精力的に行っており、今後も各社がライバル対決を繰り広げる模様だ。
【参考】関連記事としては「北京、上海、深セン・・・中国の自動運転タクシー最新事情まとめ」も参照。