第3回自動運転AIチャレンジ、2021年11〜12月にオンライン開催

詳細は9月公表、Autoware使いシミュレーション



出典:自動車技術会プレスリリース

公益社団法人「自動車技術会」(会長:寺師茂樹)は2021年11〜12月にかけ、オンラインにて「第3回自動運転AIチャレンジ」を開催する。

詳細は9月に公表するとしているが、競技内容は第2回大会と同様、オンライン環境における自動運転車のシミュレーションとなるようだ。具体的には以下のように説明されている。


▼競技内容
Autowareで利用可能なシミュレータをベースに構築されたシナリオに対し、ローカルにてコードを生成、シミュレーション評価を繰り返しながら安全かつスムーズな走行を競う。
※Autowareはティアフォーが開発するオープンソースの自動運転OS(基本ソフト)。

大会の参加は無料で、参加者としては、コンピューターサイエンスやAI(人工知能)、ソフトウェア、情報処理に関わる技術者・研究者・学生などを想定している。大会前には、自動運転ソフトウェアやシミュレータに関する講習会も行われる。

ちなみに大会の目的は「CASEMaaS等と呼ばれる新たな技術領域において、これからの自動車業界を牽引するAI技術者の発掘育成のため」とされている。

後援は、経済産業省、東京大学生産技術研究所、日本自動車工業会を予定しており、現在は物品や運営資金の支援を行うスポンサー企業・団体を募集している。


▼自動運転AIチャレンジ公式サイト
https://www.jsae.or.jp/jaaic/

■第2回はNTTデータ系チームが勝利、先端技術の競い合いに注目

自動運転AIチャレンジは2019年3月に第1回大会が開催された。第1回大会では新型コロナウイルスの感染拡大もまだ起きていなかったことから、カート車両を実際に屋外で自動運転させてタイムなどを競う形で行われた。

ちなみに大会の様子は自動運転の記事「【大会ルポ】太陽や風も難敵に…「自動運転AIチャレンジ」初開催 Autowareを使って走行精度競う」を参照してほしい。大会に合わせ、業界関係者によるパネルディスカッションも実施された。

【参考】関連記事としては「【激論・自動運転】「値」で示す法律を、「AIの行儀」も重要 自動運転AIチャレンジでディスカッション」も参照。


第2回大会は2020年9〜11月にかけて行われ、コロナ禍の影響もあってオンラインで開催され、NTTデータオートモビリジェンス研究所の所属チーム「gatti」が最優秀賞・経済産業省製造産業局長賞を受賞している。

第3回大会も競技内容は同様とのことで、再びNTTデータオートモビリジェンス研究所の所属チームが参戦して優勝するのか、他のチームが一矢報いるのか、先端領域における技術の競い合いに注目したいところだ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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