ホンダの「コネクテッド」、中国も舞台に進化 AI開発のNeusoft Reachと合弁

合弁会社は「Hynex Mobility Service」



出典:Neusoft Reach Automotive Technology(Shanghai)公式サイト

ホンダ中国法人である本田技研工業(中国)投資有限公司は2020年6月22日までに、AI(人工知能)やビッグデータ技術を手掛けるNeusoft Reach Automotive Technology(Shanghai)=ニューソフトリーチ=との合併会社の設立について発表した。

合弁会社の名称は「Hynex Mobility Service(ハイネックス・モビリティ・サービス)」。同社は7月から事業運営を開始予定だという。出資比率は、本田技研工業(中国)投資有限公司が51%、Neusoft Reach Automotive Technology(Shanghai)が49%。


具体的には、新型FITに搭載されているホンダの車載コネクテッドシステム「Honda CONNECT(ホンダ・コネクト)」をメインに、次世代コネクテッドサービスの事業戦略の立案や開発に取り組むようだ。

また、革新的なモビリティサービス実現のために、ビッグデータやAIなどの関連技術の開発にも力を入れる。

■Neusoft Reachとの合弁でホンダの技術が進化

ホンダは中国において、電動化やAI、高度な通信技術の導入によって安全性・効率性の高い自動運転を目指す「Intelligent Connected Vehicle(ICV)」の展開を進めている。

一方のニューソフトリーチはソフトウェア開発に強みを持ち、AIやビッグデータといった次世代技術の開発に力を入れている企業だ。こうした技術は自動運転やコネクテッドカーの開発のほか、車両セキュリティの向上にも欠かせないものだ。


コネクテッド技術や自動運転技術は、日本メーカーのトヨタ日産も力を入れている領域だ。その中でホンダは自動運転では2020年内にレベル3(条件付き運転自動化)搭載車を発売する目標を掲げ、注目を集めている。

そのホンダがニューソフトリーチと合併会社を設立したことでどの程度技術が進化していくのか、引き続き注目したい。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)





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