トヨタ、ロボタクシーに「いきなり参入」!日産・ホンダはびっくり

2027年、「日本初」はどの企業に?



出典:Flickr / DennisM2 (CC0 1.0 : Public Domain)

日産、ホンダに次いで、自動運転タクシー(ロボタクシー)事業への参入検討を表明したトヨタ。そして2026年10月末、Waymoとともに自動運転タクシーを2027年に日本で運行開始することを発表した。

自動運転タクシーについては、トヨタは長年にわたって無言を貫いてきた経緯がある。その姿勢は、ホンダや日産とは対照的だった。もちろん、2社がトヨタをノーマークだったわけではないが、ここに来ての急展開に、少なからず、驚きや焦りを感じている関係者もいるはずだ。


国内ロボタクシー戦線はどのような状況なのか。

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■トヨタはWaymoとロボタクシー展開へ

トヨタは2026年8月、自動運転技術戦略に関する説明会の中で、ロボタクシー事業に関する方針に触れた。

話題の中心は、2028年から市販車に導入予定とした自動運転レベル2++で、E2E AIを活用しつつ、既存のルールベース技術を「ガードレール」として利用することで安全性を高めるハイブリッド方式を採用するという。

ロボタクシーに関しては、Waymoとのパートナーシップのもと、事業参入を検討するとしていた。そして10月末にロボタクシーの運行計画について発表した流れだ。


具体的には、トヨタとWaymoは、Waymoの自動運転タクシーに使用するトヨタの電気自動車「bZ4X」の試験・検証を含む初期運行を、2027年に日本で開始するというものだ。

Waymoの自動運転タクシーに使用するトヨタのbZ4X=出典:トヨタプレスリリース

発表によれば、車両は愛知県豊田市にあるトヨタの高岡工場で生産。トヨタは「ベース車両の組み立てから、Waymoの自動運転用ハードウェアの搭載まで、一連の工程を同工場で行う」としている。

両社は2025年4月に自動運転の開発と普及に向けた戦略的パートナーシップに合意している。互いの強みを結集し、新たな自動運転の車両プラットフォーム開発における協業を目指すとしていた。

両社はともにE2E AIのみの自動運転には消極的で、ルールベースなどと組み合わせることで冗長性を高める方向でも一致しているものと思われる。


【参考】関連記事「トヨタ ついに2028年に自動運転車を発売へ」も参照。

■日産はWayveに車両提供

日産は、英Wayveと米Uber Technologiesによるロボタクシー日本進出に協力する。基本は車両提供となりそうだが、その前段階における日産とWayveの協業が生きている点がポイントだ。

日産とWayveは2025年、次世代運転支援技術の量産車への搭載に向けた協業契約を締結したと発表した。次世代プロパイロットシリーズに、Wayveの自動運転ソフトウェア「Wayve AI Driver」と、次世代LiDARを活用した日産のGround Truth Perception技術を組み合わせ、2027年度に最初のモデルを国内販売する計画だ。

この乗用車における協業において、日産車とWayveの技術が統合済みであるため、その後のロボタクシー事業も円滑に進む――というわけだ。ロボタクシー事業では、WayveのE2E AI自動運転システムを統合し、さらにUberの配車プラットフォームと接続するとしており、日産の自動運転技術は搭載されない模様だが、状況次第では冗長性を高めるために抜擢される可能性もゼロではないだろう。

ロボタクシー事業は、タクシー事業者の日の丸交通の協力のもと、2026年後半に東京で試験運行を開始する。初期段階では、訓練を受けたセーフティードライバーが同乗することとしており、おそらく本格的な無人運行は2027年下期以降になるものと思われる。

Uberのロボタクシーがついに2026年後半に実現か 日産×日の丸交通とタッグ

■ホンダは改めて独自路線へ?

ホンダはかつて、米GMとGM傘下のCruiseとともにロボタクシー事業計画を打ち立て、2026年初頭に日本で実用化する予定だった。

しかし、Cruiseのロボタクシーがサンフランシスコで起こした人身事故をきっかけに歯車が狂い始め、Cruiseの事業は停止する羽目に。ホンダのロボタクシー計画も煙のように消えてしまった。

その後、同事業に関しては沈黙が続いており、公式発表としてもロボタクシー事業の再始動はアナウンスされていないが、同社の最新求人に「自動運転事業化プロジェクト推進(PMO)」というものがあり、「自動運転タクシーサービスの事業化」に向け組織体制を強化するとしている。

ホンダも水面下で開発を継続しているのだ。新たなロードマップなどは不明だが、独自の協調人工知能「Honda CI(Cooperative Intelligence)」を活用した地図レス自動運転技術の実証なども進めている。新たな動きに注目したい。

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■日本交通×GO、ベンチャー勢も!熱い展開に

トヨタと手を組むWaymoだが、それとは別に、タクシー事業者の日本交通、配車サービスGOとともにロボタクシーを東京都内において実装予定で、2025年に実証に着手している。

2027年中にレベル4による無人タクシーを100台規模で運行することを正式発表しており、着々と準備が進められている印象だ。

なお、国内開発勢としては、ティアフォーのAutowareをベースに開発に着手したnewmo(ニューモ)や、金沢大学発ベンチャーのMoveEz(ムービーズ)などスタートアップ勢も存在感を増してくるものと思われる。

E2E開発に注力するTuring(チューリング)が正式参入すれば、非常に熱い展開となりそうだ。今後の動向から目が離せない。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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