日本企業が発表した「自動運転開発をサポートするスターターキット」が、海外でにわかにバズっている。
このキットを提供しているのは、日本の自動運転技術開発を率いるスタートアップである株式会社ティアフォー(所在地:東京都品川区/代表取締役社長CEO:加藤真平)だ。同社はパートナー企業が自動運転技術や車両の開発に取り組みやすくなるよう、スターターキットとして「DTVキット」の提供を2025年5月から開始した。
海外からも「新しい開発キットにより自動運転車を自作できる」として大きな注目を集めている。「自動運転の民主化」をビジョンに掲げるティアフォーの新たな取り組みが始まった。
編集部おすすめサービス<PR> | |
車業界への転職はパソナで!(転職エージェント) 転職後の平均年収837〜1,015万円!今すぐ無料登録を | ![]() |
タクシーアプリなら「GO」(配車アプリ) クーポン超充実!「実質無料」のチャンスも! | ![]() |
新車に定額で乗ろう!MOTA(車のカーリース) お好きな車が月1万円台!頭金・初期費用なし! | ![]() |
自動車保険 スクエアbang!(一括見積もり) 「最も安い」自動車保険を選べる!見直すなら今! | ![]() |
編集部おすすめサービス<PR> | |
パソナキャリア | ![]() |
転職後の平均年収837〜1,015万円 | |
タクシーアプリ GO | ![]() |
クーポンが充実!「乗車無料」のチャンス | |
MOTAカーリース | ![]() |
お好きな車が月々1万円台から! | |
スクエアbang! | ![]() |
「最も安い」自動車保険を提案! |
■自動運転車を自作可能なキット
DTVキットは、ティアフォーが開発を主導する自動運転用オープンソースソフトウェア「Autoware(オートウェア)」により動作が検証されており、無人配送車両を開発する中国のスタートアップWhale Dynamicとの協業で開発した車両「Drivable Test Vehicle(DTV)」を使用している。

ティアフォーはパートナー企業の自動運転技術や車両の開発を支援するため、クラウド技術を活用した開発運用に最適化したプラットフォーム「Web.Auto」や、開発パートナー認定プログラム「TIER IV Autoware Partner Program」を提供している。
パートナー企業はこのプログラムの修了後、DTVキットとWeb.Autoを活用することで、習得した内容を実際の環境で検証できるようになる。これにより、車両準備や複雑な環境構築にかかる手間を軽減し、実践的な開発や検証環境をスムーズに導入することが可能になる。
さらにDTVキットは、車両を用いながらAutowareの使い方を習得したい、またはAutowareを基に開発した自動運転システムについて車両を使って検証したいと考えているAutowareのユーザーにも最適なものになっているという。
ただし、このキットの使用は公道には対応していないため、私有地やその他の制限されたエリアでの利用を前提としている。
■発表に米メディアも反応
米国のテクノロジー系メディア「IoT World Today」の最新記事では「新しい開発キットで自動運転車を自作しよう」(Build Your Own Self-Driving Car With New Development Kit)というタイトルで、ティアフォーが発表したキットについて驚きをもって紹介している。
「東京発のスタートアップであるティアフォーのDTVキットは、自動運転分野への参入ハードルを下げることを目的として開発されており、技術的なソリューションを検証できる運転可能なテスト車両まで付属している」と称賛している。そしてティアフォーが日本国内での存在感をますます強めていることを強調している。

■時間を要する調整作業不要
ティアフォーはDTVキットの特徴として、下記の5つを挙げている。
- 電子制御装置(Electronic Control Unit:ECU)とセンサーが車両と同期されているため、キャリブレーション作業が不要
- 自動運転ソフトウェアとして「Autoware」がプリインストールされているため、「Web.Auto」に接続するだけで、シミュレーション上での結果を実世界で検証するなど、迅速な開発運用サイクルの構築が可能
- 本キットで使用するECUやセンサーなどのハードウェアとソフトウェアは、一定の条件の下で個別の構成や機能として再利用可能
- ティアフォーが開発し、ソフトウェアサポートをしている「Edge.Auto」の製品を搭載しており、実車検証後の量産車両への適用も視野に入れた開発が可能
- センサーの変更や追加などを通じて、拡張性の高い開発が可能
同社はAutowareのさらなる普及に向け、関連キットのリリースも視野に入れているようだ。
■自動運転タクシー実装も推進
ティアフォーはレベル4水準の自動運転タクシーの事業化を目指し、2024年11月からプレサービス実証を開始している。2025年3月にはハンドルとペダルの操作が不要なロボットタクシー車両の新型プロトタイプを発表した。
また2025年3月に自動運転トラックを開発する米Plusと提携し、トラック領域の自動運転レベル4から協業開始することを発表。同年4月には経済産業省の「自動運転トラック開発事業」を完了しており、自動運転トラックの社会実装を促進していくとしている。
自動運転開発のさまざまな分野で活躍するティアフォーに世界が注目している。
【参考】関連記事としては「自動運転OS開発のティアフォー、売上2.5倍に!「赤字37億円」はどこまで改善?」も参照。