ユニコーンとは「企業価値が10億ドル以上の非上場企業」のことだ。要は、上場していない時価総額がかなり高めのベンチャー企業のことを指す。
非上場であることが条件なので、東京証券取引所やニューヨーク証券取引所に上場している企業は、いくら時価総額が高くてもユニコーンとは呼ばない。
自動運転業界でもユニコーン企業は複数存在しているが、その中でも時価総額トップはどの企業だろうか?
■Nuroが時価総額86億ドルで首位
正解はアメリカ企業の「Nuro」(ニューロ)だ。Nuroと聞けば、日本ではソニーネットワークコミュニケーションズが展開している光回線サービス「Nuro光」が思い浮かぶが、当然ではあるが全くの別物だ。
Nuroはどんな企業か。同社はデリバリーを無人化するための自動配送ロボットを開発している。自動運転技術をハードとして製品化する際には、大きく分けて「自動運転車」と「自動配送ロボット」という2つのアプローチが存在するが、Nuroは主に後者を主ビジネスとしている。
米調査会社CBインサイツによれば、Nuroの企業価値は86億ドル。日本円にして約1兆2,000億円だ。日本企業のトップユニコーンの時価総額が20億ドル(※Preferred NetworksやSmartNews)なので、Nuroの時価総額がいかに高いかがよく分かる。
▼The Complete List Of Unicorn Companies|CB Insights
https://www.cbinsights.com/research-unicorn-companies
ちなみに自動運転業界において時価総額でNuroに続くユニコーンは、米中系ベンチャーのPony.aiで、時価総額が85億ドルとNuroに肉薄している。
■今から目をつけておけば・・・
有力ユニコーンの中にはいずれ上場を視野に入れている企業も多い。そう考えると、Nuro並びにPony.aiも、将来の上場の可能性は十分にあるだろう。今から目をつけておけば、上場時の投資タイミングを逃さずにいられるかもしれない。
ただしNuroに関しては、最近、従業員の20%を人員整理するといったニュースが出ており、時価総額が首位ではあるが、今後の有望性に対する期待感の浮き沈みはある。最新ニュースはよくチェックしておきたいところだ。
※編注:この記事は特定の株式銘柄への投資を推奨するものではありません。
【参考】関連記事としては「自動運転業界のスタートアップ一覧(2022年最新版)」も参照。