日本で「雨ニモマケズ」な自動運転警備ロボ!実証も実施

都産技研とカンブリアン・プロジェクトが開発



出典:カンブリアン・プロジェクト公式サイト

雨天でも夜間でも屋外で導入可能な自動運転警備ロボットが発表された。開発したのは、地方独立行政法人「東京都立産業技術研究センター」(都産技研)と株式会社カンブリアン・プロジェクトだ。

ローカル5GとGNSS(全世界測位システム)、AI(人工知能)を駆使しており、こうした屋外対応型の自動運転警備ロボットは日本で初だという。ロボットの名称は「セキュア・トーラス」。実証実験も実施された。


■特徴点が少ない場所でも自動運転可能

セキュア・トーラスは、屋内ではローカル5Gを活用、屋外では主にGNSSを使って自律走行が可能になっている。報道発表では、「特徴点が少ない屋外商業施設・駐車場・公園など、広大な場所における自律走行が可能となっています」としている。

セキュア・トーラスには高性能RGBカメラやサーモカメラが搭載されている。また5Gネットワークを使うことで、ロボットからの映像送信や遠隔からのモニタリング、遠隔操作なども可能になっているようだ。

不審者を見つけると警報音で威嚇することができるほか、網を噴出する「ネットランチャー」を発射することもでき、「警備スタッフと同等の警備作業」(プレスリリース)を行うことができるという。

このセキュア・トーラスを使った実証実験が、10月4~7日にかけて東京都立川市の複合施設「GREEN SPRINGS」で実施されたようだ。詳しくは以下のプレスリリースから確認できる。


▼【10/4~7】雨の日も夜も運用可能な日本初の屋外警備AIロボット GREEN SPRINGSにて実証実験開始【立川駅北口/複合施設】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000031.000099018.html

■大手警備会社も独自にロボットを開発

自動運転警備ロボは「低速」走行が前提であることもあり、自動運転技術の実装・商用展開が進めやすい領域だ。すでに大手警備会社も独自に警備ロボットを開発しており、今後数年でさらに多くの種類の警備ロボットが登場することになりそうだ。

【参考】関連記事としては「訪日旅行解禁!セコムの「新・警備ロボ」、成田空港に投入」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)





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