米エヌビディアは現在、自動運転レベル2以上3未満の「自動運転レベル2+」という新たな分類を提案している。
普及が進む自動運転レベル2(部分運転自動化)では、交通事故の軽減などに一定の効果はあるものの、自動運転実現にはまだ遠い状態だ。対して自動運転レベル3(条件付き運転自動化)では運転から人間が排除され始め、高速道路など一定の条件下では自動運転が可能となる。
エヌビディアは「自動運転レベル2+」のシステムはレベル3には及ばないものの、周辺環境の認識技術とAI(人工知能)を追加することで一層安全性と利便性が高められるとして、新たな分類として必要だと主張している。
同社によれば、自動運転レベル2+の実現には、サラウンドセンサーを使った全方位の状況認識とディープニューラルネットワークを使った物体検出という、高い精度と高度な処理性能を持つシステムが求められるという。
NVIDIAはこうした自動運転レベル2+の要求項目を満たすため、高い処理能力が強みの同社の「DRIVE Xavier」チップと自動運転開発用ソフトウェア「DRIVE Software」を組み合わせた「DRIVE AutoPilot」を開発している。このDRIVE AutoPilotは、独部品大手ZFが開発する自動運転レベル2+相当となる「ProAI スーパーコンピューター」にも採用される予定だという。
現在世界的によく使用される「自動運転レベル」はアメリカの「自動車技術会」(SAE)が示した基準で、0〜5までの6段階に分類される。SAEの自動運転レベルにおいては、レベル4以上が人が全く運転に関与しない事実上の自動運転とされる。
【参考】自動運転レベルの定義については「自動運転レベル0〜5まで、6段階の技術到達度をまとめて解説」も参照。
自動運転レベル0〜5まで、6段階の技術到達度をまとめて解説 https://t.co/3sWcrKWpSp @jidountenlabさんから
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) June 21, 2018