高速道路における車線維持走行、2020年3月までに国際基準案

国連、日本主導の衝突被害軽減ブレーキ基準も成立



国土交通省は2019年7月1日までに、国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP29)の第178回会合において、自動運転車の国際的なガイドラインと基準の策定スケジュールなどを含む「自動運転のフレームワークドキュメント」が合意されたことを発表した。

フレームワークドキュメントでは、2020年3月までに高速道路における自動車線維持走行の基準案を作成することとしている。また今後の基準策定の具体的な項目としては、下記の9点が挙げられている。(詳しくは「自動運転のフレームワークドキュメント及び国際基準検討体制」も参照)


  • 自動運転システムの安全性
  • フェールセーフ対応
  • HMI、ドライバーモニタリング
  • 対象物・事象検知
  • 走行環境条件
  • 自動運転システムの安全性能確認手法
  • サイバーセキュリティ
  • ソフトウェアアップデート
  • イベントデータレコーダー(EDR)とデータ記録装置
出典:国土交通省

また第178回会合では、乗用車などの衝突被害軽減ブレーキ(AEBS)の国際基準が成立した。この国際基準は日本が議論を主導してきたもので、2020年1月には発効する見込み。(詳しくは「乗用車等の衝突被害軽減ブレーキ(AEBS)の国際基準」も参照)

国際基準の主な要件としては、下記の3点が紹介されている。

  • 静止車両、走行車両、歩行者に対して試験を行い、所定の制動要件を満たすこと。
  • エンジン始動のたびに、システムは自動的に起動してスタンバイすること。
  • 緊急制動の0.8秒前(対歩行者の場合、緊急制動開始)までに警報すること。
出典:国土交通省


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