日本におけるタクシーの運賃は基本的に、乗っている距離や時間などからタクシーメーターが自動で料金を加算していく。しかしこうした仕組みとは全く異なり、乗客側が料金を提示するタクシーがあったらどうだろう? 大人気になりそう?
実は日本ではあまり知られていないが、この仕組みを導入したアプリが既に世界で流行しつつある。その名も「インドライバー(inDriver)」。このアプリの誕生秘話が面白い。
2012年の大晦日、ロシア連邦に属するサハ共和国の首都ヤクーツクではマイナス45度まで冷え込み、皆凍えながらタクシーを探していた。しかし、タクシーの運転手はこの冷え込みに乗じてタクシー料金をふっかけ、住民に対して倍以上の運賃を提示した。
これに腹を立てた住民らがSNSでグループを作り、客側が料金を提示して了承したドライバーがその依頼を受ける、という仕組みを自ら作りあげた。
この仕組みが世に出てから6カ月で5万人がグループに入会するまで広がり、Sinet社の事業として仕組みが引き継がれた後もユーザー数を増やし続けている。現在はロシアを中心に世界180カ国で展開しており、南米のメキシコやチリなどでの事業もスタートさせている。
日本や東南アジアでもまだ展開されていないため、あまりこのアプリを知っている人は少ない。どこかのスタートアップがこのアプリを開発したら、爆発的ヒットを呼ぶかも!?
【参考】関連記事としては「早く来たTaxiだけに乗車 配車アプリ複数使う”裏技”に業者悲鳴」も参照。
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— 自動運転ラボ (@jidountenlab) November 16, 2018