大阪府は2018年8月8日、高齢者が多く住む府内の河内長野市で、民間会社と連携した自動運転の実証実験を2019年から実施すると発表した。大阪府での自動運転の実証事業としては初の取り組みとなる。
交通の便が悪い地域に新たな移動サービスを提供することで、交通手段の確保や利便性の向上によって高齢者の外出機会が拡大すれば、健康寿命を伸ばすことにつながる。こうした目的の達成を目指しつつ、少子高齢化社会における公共交通機関のあり方も模索する。
【参考】詳しくは大阪府のプレスリリース「近未来技術等社会実装事業に係る事業採択(自動運転関係)について」も参照。
■「いのち輝く」大阪府に
健康寿命が男性39位、女性34位と全国平均を下回る大阪府は、どうその数字を改善していくかが課題とされている中、「いのち輝く未来社会のデザイン」がテーマの2025年国際博覧会の誘致を進めている。そのためにこうした取り組みは大阪府にとっても意義深い。
大阪府は株式会社NTTドコモ、南海バス株式会社らとともに河内長野市での実証実験に臨む。実証実験は内閣府が公募した「近未来技術等社会実装事業」に採択されており、2018年度中に協議会を設置し事業計画を策定する計画だ。
2019年度には実際に自動運転システムを搭載した車両で公道での実証実験を行い、事業可能性を検証する。5G通信環境での自動運転の実証実験も進めていく。
【参考】日本政府は2020年ごろに過疎地で自動運転バスを導入していくことを目指している。詳しくは「政権の切り札…過疎地で2020年に自動運転バス運行 閣議決定|自動運転ラボ 」も参照。
政権の切り札…過疎地で2020年に自動運転バス運行 閣議決定 https://t.co/oooSQaloAw @jidountenlabさんから
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) June 20, 2018