IT事業手掛けるSCSKの純利益が倍に 4〜6月期決算、自動運転などの車載システム開発

製造業や流通業で受注伸びる



システム開発やITマネジメントを手掛けるSCSK株式会社(本社:東京都江東区/代表取締役 会長:田渕正朗)は2018年7月30日、同年4〜6月期の連結決算を発表した。製造業や流通業を中心に自動運転などに対するためのシステム開発の受注が伸び、純利益は前年同期比51%増の43億円と大幅に躍進した。


製造業においては、車載組み込みソフトウェア開発を含む自動車メーカーのシステム開発事業などが堅調に推移し、売上高は前年同期比11.4%の増加、流通業も同8.2%の増加となり、全体をけん引した。

【参考】詳しい決算内容については同社公式サイト内「19年3月期第1四半期連結業績について」も参照。SCSK社のビジョンについては公式サイト内の「人と社会とクルマの未来を支えるIT」も参照。マンガ形式で分かりやすく情報発信している。

車載関連では、近年快適性や安全性、環境性、信頼性が高いレベルで求められており、先進技術分野でエレクトロニクス技術が不可欠になっていることから、自動車に搭載されるECU(自動車制御用コンピューター)の数が急伸しており、それぞれを連携させるシステムも必要になるなど複雑化・大規模化している。

そこで同社は、品質と生産性・コスト効率を両立させる方法として国際標準づくりに着目。世界マーケットに通用し、共通で使えるプラットフォームの提供を目指し、車載システムの高品質革新プロジェクト「QINeS(クインズ)」を立ち上げ、ワンストップサービスのもとクインズ関連製品や付随アプリなどを提供している。


また、ITスペシャリストら技術者の育成にも力を注ぎ、同社ならではのITの力を生かして「夢ある未来のクルマづくり・街づくり」に貢献することをビジョンに掲げている。

【参考】自動運転市場は将来有望な巨大市場として注目を集めている。日本政府も産業振興に積極的で、2030年には国内新車販売の3割程度を自動運転車にする目標を掲げている。詳しくは「年間300万台規模も!? 2030年の自動運転車販売、日本市場で|自動運転ラボ 」を参照。


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