住友ゴムの「自ら気づく」タイヤ、AI自動運転での活用期待 その名も「SENSING CORE」

ドイツで技術賞、車種やタイヤを問わずに導入可能



出典:住友ゴム工業プレスリリース

住友ゴム工業株式会社(本社:兵庫県神戸市/代表取締役社長:池田育嗣)は2019年3月10日までに、ドイツで開催されたタイヤ技術展でのコンテストにおいて、同社のタイヤセンシング技術「SENSING CORE」が優れた先進技術に贈られる「Tire Technology of the Year」を受賞したと発表した。

「SENSING CORE」はタイヤにセンサー機能を持たせる新技術で、同社が2017年に開発した。タイヤの回転で発生する車輪速信号を解析することで、路面の滑りやすさをはじめとした路面状況やタイヤの摩耗状況や荷重、空気圧を確認できるという。データは車両にフィードバックされ、路面やタイヤの異常にいち早く気づくことが可能になる。


このSENSING CORE技術は、ブレーキの電子制御ユニット(ECU)に独自のアルゴリズムを組み込むだけでセンサーとしての機能が果たせるようになるため、車種やタイヤを問わずに取り入れることが可能な点も強みだ。

同賞の授賞式に出席した同社オートモーティブシステム事業部の川崎裕章氏(DWSビジネスチームリーダー)は「次世代モビリティにおける自動運転車やカーシェアリングを考えると、タイヤの重要性も高まると考えている」と強調。その上で「SENSING COREが、自動運転や安全なモビリティ社会の実現に貢献できる技術であると信じている」としている。

住友ゴム工業の世界におけるタイヤ売上高は5位(2017年)。新興国市場を含む世界におけるタイヤ需要に対応するため、インドネシアや中国、タイなどのアジア各国にタイヤの生産拠点を構えているほか、ブラジルやアメリカ、トルコなどでもタイヤを生産を開始している。

【参考】関連記事としては「タイヤにもAI搭載!? 凸凹が自動変形 自動運転向けに米グッドイヤー」も参照。



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