スマートフォンと車載器を連携させる技術「スマートデバイスリンク(SDL)」のアプリコンテストが現在開かれており、同コンテスト実行委員会が2019年2月28日までに、応募作品の中から一次審査を通過した10作品を発表した。
SDLは車とスマホを連携させるためのオープンソースの国際標準規格。コンテスト名は「クルマとスマホがつながる SDLアプリコンテスト」で、コンテストでは2018年10月から2019年1月までの期間、幅広いアプリのアイデア作品を募集した。
コンテストの開催には、トヨタや日産などの自動車メーカー10社などで構成されるSDLの普及団体「SDLコンソーシアム日本分科会」とナビタイムジャパンが協力している。
一次審査を通過した作品はユニークなアイデアばかりで、将来自動運転やコネクテッドカーが実用化された際に有効活用できそうなものもある。いくつかのアイデアをピックアップしてご紹介したい。
■「IMAIKU(イマイク)」=応募者:ダイハツ工業株式会社・株式会社ミックウェア合同グループ
車と人の待ち合わせを補助するアプリで、ドライバーが操作を行わずに待っている人の位置を確認することができ、どこに車をつければ良いのかが分かる。待っている人も車の位置がリアルタイムで分かるため所要時間が分かり、到着してから車を探す必要もない。
自動運転車両で活用すれば、迎えに行く人の位置情報を追跡し、自動送迎が可能になるかもしれない。
■「車載補聴アプリ ピーポ」=応募者:猪俣充央
このアプリではAI(人工知能)でサイレン音を自動検出し、画面上で難聴者などの運転者や同乗者に救急車が来たことを伝えることができるという。
自動運転車の目指す中では、自動運転車両が救急車の存在をどう認識するのか、ということが課題の一つになっている。車両側が救急車を認識できなければ、システムが道路脇に車両を停車させるなどのアクションに結びつかないからだ。
このアプリは難聴者向けのものとされているが、AIを使った音声解析システムは自動運転車にも役立つかもしれない。
■自動運転領域への応用にも期待
最終審査は2019年3月8日に行われ、応募者自らがプレゼンテーションを行う。グランプリには賞金50万円と副賞、特別賞には賞金10万円が贈呈される。このような活動が活性化し企業と一般の垣根なくアイデアが集まれば、自動運転領域にも転用されてより良いサービスが生まれるかもしれない。
【参考】関連記事としては「スマホ使わずトヨタ車でLINE MUSIC!事故防止に効果てきめん」も参照。
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— 自動運転ラボ (@jidountenlab) December 17, 2018