米中で自動運転開発を行うスタートアップPony.ai(小馬智行)が、アメリカ市場での株式上場を検討しているようだ。ロイター通信が2021年7月2日までに報じた。
自動運転業界ではLiDAR企業の上場が相次いでいるほか、Pony.aiとライバル関係にある米Aurora Innovationの上場も控える。上場時期についてはまだ情報が出てきていないが、上場すれば投資家から注目されること間違いなしだ。
■2016年設立のPony.ai、米中で自動運転開発
Pony.aiの設立年は2016年。百度やGoogleで技術開発に携わった2人がカリフォルニア州で創業した。現在は米国と中国の両方に拠点を持ち、自動運転技術の開発や自動運転タクシーの事業化を加速させている。
同社が上場を目指すのは、事業拡大に必要な資金を市場から調達するためだ。報道によれば、2022年には数百台の車両に自社技術を搭載し、2025年には搭載台数を数万台へ増やす計画を立てているという。
中国においてはすでに自動運転タクシーの実証実験を開始し、すでに公道走行距離は150万キロ超を越えているようだ。またアメリカでは、カリフォルニア州車両管理局(DMV)から2021年5月に「セーフティードライバー無し」での公道試験許可を得ている。
ちなみにPony.aiは、2019年8月にトヨタ自動車との協業を発表しており、その後の2020年2月にはトヨタから4億ドル(約440億円)の出資を受けている。
■現時点での時価総額は53億ドル、今後の続報に注目を
民間調査会社のCBインサイトによれば、Pony.aiの時価総額は53億ドル(約5,900億円)で、ユニコーン企業(時価総額は10億ドル以上の非上場企業)となっている。ちなみにライバルのAurora Innovationの時価総額は100億ドル(1兆1,100億円)で、現時点では負けている。
いずれにしても、2021年はこの2社の上場には大きな関心が集まりそうだ。上場時期などについてまた情報が出てきたら、続報として紹介していきたい。
【参考】関連記事としては「Pony.ai、自動運転の「技術開発」だけでなく「完成車」も!無人タクシー用か」も参照。