イスラエルのセキュリティー企業Cybellumは2020年7月15日までに、同国の都市テルアビブにあるルノー・日産・三菱の3社連合開発研究施設との戦略的デザイン業務提携を発表した。
今回の業務提携により、モビリティ向けの革新的なサイバーセキュリティ技術を確立させ、市販車への搭載を目指すという。
コネクテッドカーや自動運転車では、従来の自動車よりもセキュリティの重要度が増す。外部との通信が増えることでハッキングのリスクが高まるからだ。
Cybellumのスラバ・ブロンフマンCEO(最高経営責任者)は今回の提携について「世界中のドライバー達の安全性を確保することにつながります」とコメントしている。
■車両全体のリスクアセスメントの実施に焦点
3社連合開発研究施設は、モビリティの「電動化」「コネクテッド化」「自動運転化」「新たなモビリティサービス」の開発に取り組んでおり、これらの開発に関連し、サイバーセキュリティー技術の向上に力を入れている。
一方、Cybellumが提供している車両リスク分析ソリューションは、車載ECU(電子制御装置)やそのほかの車両ソフトウェアの脆弱性を自動的に見つけ出せるといった特徴がある。
今回の提携で3社連合開発研究施設はCybellumのソリューションを利用できるようになり、今後はソフトウェアやハードウェアなど車両全体のリスクアセスメントの実施に焦点を当てていくとしている。
3社連合開発研究施設の総責任者であるエティエン・バービアー氏は、全自動の車両などの開発が今後進んでいくという点に触れた上で、「セキュリティー確保は車両製造業者にとってもはや避けられない課題」と述べている。
【参考】関連記事としては「「自動運転×セキュリティ」に取り組む日本と世界の企業まとめ」も参照。