カーシェアリングとは? メリットやデメリットは? MaaSの一端を担うサービス

日本における主要なサービスを一挙紹介





レンタカー事業者や自動車メーカーが本格着手し、活気を見せるカーシェア事業。近年は個人間カーシェアも登場しているほか、MaaS(移動のサービス化)の一端を担うサービスとしても注目が高まっており、今後予測を上回る伸びを見せる可能性も高い。







今回はカーシェアについて、B2Cなどの種類やサービス提供事業者についてまとめてみた。

■カーシェアリングとは?

カーシェアリングは、自動車を会員間で共有(シェア)して利用するサービス。従来はレンタカー事業者などを中心に、事業者が所有するクルマをユーザーに貸し出すB2Cサービスが展開されていたが、近年は自家用車を使用しない時間を活用して貸し出すC2Cによる個人間のシェアをマッチングするプラットフォームサービスも次々と誕生している。

矢野経済研究所が2015年8月に発表した「レンタカー&カーシェアリング市場に関する調査結果 2015」によると、2014年のカーシェアリング市場規模はステーション数、及び車両数の拡充と法人利用の増加により前年比45.3%増の154億円となっており、2020年には295億円まで伸びると予測している。

■カーシェアのメリットとデメリット

カーシェアは、マイカーに比べ駐車場代や税金、メンテナンスなどの維持費がかからず、好きな時に気軽に乗車することができる。運営事業者によるが、通常はガソリン代などもかからない。

時間は10分、15分単位から借りることができる場合が多く、インターネットを介して予約し、クルマの解錠・施錠もスマート化されているため店員を配置する必要もなく、24時間いつでも利用できる。

個人間カーシェアでは、1時間や1日単位の貸し出しが多く、料金設定はオーナーによるが、レンタカーやB2Cカーシェアに比べさまざまな車種を選ぶことができ、移動目的だけでなく純粋に「運転してみたい」クルマに出会うチャンスとしても活用できる。

デメリットとしては、予約が埋まっている場合などは当然借りることができず、乗り捨てや時間延長ができないケースも多い。また、長時間乗る場合はレンタカーに比べ割高になることもある。車内清掃なども会員による自己責任のため、車内外が汚れたクルマが用意されるケースもあるようだ。

このほか、人口密度が低い地方圏では近隣にステーションがない場合も多い。

■主要なカーシェアサービス
タイムズカープラス:全国1万カ所を超えるステーションで利用可能

駐車場やレンタカーでおなじみのパーク24グループが運営するカーシェアサービス。24時間いつでも利用可能。会員登録後、パソコンやスマートフォンで予約。ステーションでクルマに会員カードをかざすとドアロックを解錠でき、グローブボックス内にあるキーボックスから鍵を取り出して利用する。

給油や洗車は専用の給油・洗車カードで行うことができるため、料金はかからない。料金は、カード発行料として初期費用1550円、月額費用は個人プランで1030円、シェア料金は15分206円からとなっている。6~24時間のパック料金なども用意されている。

会員数は2018年に100万人を突破したほか、ステーション数は1万カ所超、車両は2万台を超えている。

なお、同社は現在、無人サービスのカーシェアと有人サービスのレンタカーの強みを組み合わせた新たなモビリティサービスの創出などに取り組んでいるようだ。

公式サイトは「こちら」。

カレコ・カーシェアリングクラブ:割引サービス多数、現在11都府県でサービス展開

三井不動産リアルティ株式会社が運営するカーシェアサービス。コンパクトカーからメルセデスベンツやランドクルーザー、キャンピングカーなど幅広くラインナップしている。

初期費用は無料で、月会費は980円だが乗車した月は実質0円になる。ガソリン代は無料。シェア代金は10分130~240円で、6~24時間パックなども用意されている。支払い時は、最も安いパック料金が自動で適用される。年間契約割引などもある。

ステーションは、関東から関西、沖縄県など11都府県に設置されている。

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オリックスカーシェア:近鉄レンタリースと提携、ステーション拡大中

オリックス自動車が運営するカーシェアサービス。コンパクトカーからミニバン、SUVなどなじみ深い車種が多い。EV(電気自動車)の日産リーフもラインアップされている。

初期費用としてICカード発行手数料が1000円かかる。月額基本料は980円だが、サービス料として利用料金から月々980円が引かれるため、実質無料。シェア料金は15分200円からで、6~24時間パックなども用意されている。支払い時は、最も安いパック料金が自動で適用される。ガソリン代は無料。

ステーションは24都府県で1654カ所設置されており(2018年3月時点)、首都圏や中部・関西エリアを中心に拡大中のようだ。

公式サイトは「こちら」。

【参考】オリックスカーシェアについては「近鉄レンタリースとオリックス自動車、カーシェア事業で業務提携を発表」も参照。

TOYOTA SHARE(トヨタシェア):トヨタが新規参入、2019年に事業本格化

新たなモビリティサービスの展開を目指し、トヨタ自動車もカーシェア事業に本格参入する。販売ネットワークの変革に合わせ、販売店やレンタリース店の店舗、試乗車を活用したカーシェアリング事業を立ち上げることとしており、東京の一部店舗で「トヨタシェア」のトライアルを開始している。

ステーションは2019年3月末時点で17カ所だが、都内を中心に徐々に広げていく構え。トヨタシェアは入会金・月会費無料で、15分150円から利用できる(実証実験終了後に変更の可能性あり)。安全機能搭載車両や福祉車両も用意されている。

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Anyca(エニカ):DeNAの個人間カーシェア、人気上昇中

モビリティ事業に力を入れる株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)が運営する個人間カーシェアサービス。2019年4月からは、SOMPOホールディングス株式会社との合弁会社「DeNA SOMPO Mobility」が事業を引き継ぐ。

2019年3月末時点で北海道から沖縄県まで計4000台以上が検索対象として登録されており、ラインナップも軽自動車から外国の高級車まで幅が広い。検索は、場所やメーカー、ボディタイプから対象を絞ることができる。

カーシェア予約と連動して1日自動車保険にドライバーが自動加入するシステムで、万が一に備え365日無休のメール・電話でのカスタマーサポート体制も用意されている。

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dカーシェア:ドコモ運営 通常のカーシェアから個人間カーシェア、レンタカーまで網羅

企業が提供するカーシェアサービスやレンタカーサービス、個人所有のカーシェアサービスの中から、利用したいサービスを選べるプラットフォームで、NTTドコモが運営している。

カーシェアはオリックスカーシェア、カレコ・カーシェアリングクラブ、名鉄協商カーシェアカリテコの3社、レンタカーはトヨタレンタカー、オリックスレンタカー、ニッポンレンタカー、日産レンタカー、Jネットレンタカー、バジェット・レンタカー、スカイレンタカーの7社が利用可能。

利用に応じてドコモのdポイントも貯まる。マイカーシェアは、1日自動車保険に加入する。

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CaFoRe(カフォレ):貸したい人と借りたい人を気軽にマッチングする個人間カーシェア

インターネット関連事業を手掛ける株式会社trunkが運営する個人間カーシェアリングのプラットフォームサービス。2019年3月末時点で1620台が登録されている。価格は1時間単位や1日単位のものが混在している。

無料登録後、借り手(ボロワー)はリストの中から借りたいクルマを探し、貸し手(レンダー)へリクエストを出す。貸し手は条件が合うならばリスポンス出品し、レンダーがこれを落札すればマッチングする仕組み。クルマの返却後は、互いを評価する。クルマの検索は、借りたい日時や場所、価格帯、車種などで対象を絞ることができる。

万が一の事故に備え、ボロワーには「ドライバー保険会員」、貸し手(レンダー)には「レンダー補償」への加入を義務付けている。

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GO2GO(ゴーツーゴー):ガリバー運営のIDOMが個人間カーシェア参入

中古車買取・販売大手の株式会社IDOMは、個人間カーシェアサービス「GO2GO(ゴーツーゴー)」を 2019年4月に開始する。オーナーの事前登録者数は7000件を突破し、幸先の良いスタートが切れそうだ。

3時間からシェア可能で、軽自動車からキャンピングカーまでさまざまなクルマを選ぶことができる。現在、スマートフォンから鍵を開閉するスマートロックの開発を進めているという。

まず東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪をエリアとし、順次拡大を図っていく見込みだ。

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■【まとめ】競争激化でサービスが進化 MaaS連携にも注目

これからの時代、「車は所有から利用」へシフトしていくと言われる通り、カーシェアの需要は右肩上がりの伸びを見せている。スマートフォンの普及も相まってプラットフォームサービスが進化し、気軽に予約できる環境が整ったことも要因に挙げられるだろう。

大手レンタカー事業者や自動車メーカーの参入により、今後月会費をはじめとした料金体系やサービス面などで競争が激化し、さらなる進化を遂げるものと思われる。

また、個人間カーシェアも安心して利用できる仕組みなどが浸透すればまだまだ需要は伸びる。自動運転車が実用化されれば、地方でも新たな需要を創出することができるだろう。

今後は、新規参入を含む事業者間の競争とともに、MaaSの一角として鉄道など他のモビリティ事業者との連携にも注目が集まりそうだ。







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