自動運転ロボによる宅配…AmazonによるZoox買収交渉の背景

コロナで資金調達に苦しむZoox





かつて、イーロンマスク氏率いるテスラで解雇されたエンジニアを続々と採用し、話題になった企業がある。自動運転開発に取り組む米Zoox(ズークス)だ。そのZooxがいま再び世界的に話題になっている。







海外メディアの報道によると、米アマゾンがZooxの買収に向け、水面下で同社と交渉を進めているという。アマゾンは自動運転車両を活用した宅配サービスの実証実験を進めており、Zooxの技術力と人材を取り込むことで、一気に事業を加速させたい考えとみられる。

■2014年に設立されたZooxとはどんな会社?

Zooxは2014年に設立された自動運転ベンチャー。2014年に最初は4人のメンバーで事業をスタートしたが、既に500人を超える所帯となっているようだ。

同社は自動運転EVタクシーを2020年ごろまでに開発することを目標に掲げ、米サンフランシスコなどで公道実証を進めてきた。同社の現在の市場価値は32億ドル(約3400億円)とも言われており、シリコンバレー屈指のスタートアップとして知られている。

ただ最近は、新型コロナウイルスの影響で資金調達に苦戦しており、海外メディアによって同社が身売り先を探していることが伝えられていた。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、Amazonによる買収額は32億ドルを下回る可能性があるほか、Amazon以外にも買収候補がいるようで、アマゾン以外が同社を買収する可能性もあるようだ。

■自動運転による宅配に本気で挑むAmazon

Amazonは主力事業であるEC(電子商取引)部門において、「宅配」の効率化などに長年取り組んできた。そして最近力を入れているのが、配送ロボットによる無人配達だ。

既に米シアトルで自動運転配達ロボット「スカウト(Scout)」を使って商品を注文主まで届ける実証実験に乗り出している。Scoutの本体には商品を収納するスペースが備えられており、障害物などを検知するセンサーで人とぶつかることなく商品を届けることができる。

自動運転業界では、大手企業がベンチャーやスタートアップを買収するケースが目立っている。例えば、IntelによるMobileye、FordによるQuantum Signal AI、GMによるCruiseというような事例がある。

かつてFacebookがInstagramを早い段階で買収したように、自動運転業界でも大手企業による有望ベンチャーの買収は今後も進むと考えられる。

【参考】関連記事としては「米Amazonの自動運転配達ロボ「Scout」、試験の場を拡大中」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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