自動運転トラック開発の米Kodiak上場!時価総額25億ドル

ナスダック市場、シンボルは「KDK」



出典:NASDAQ公式サイト

この数年、自動運転関連企業の株式上場が続く米国市場だが、また新たな企業が上場を果たした。自動運転トラックの開発を手掛ける米Kodiak AIが、2025年9月25日に米ナスダック市場に上場した。

今回の上場は、KodiakがSPAC(特別買収目的会社)であるAres Acquisitions Corporation II(AACT)と合併したことで実現した。ティッカーシンボルは「KDK」。合併後のKodiakの時価総額は約25億ドル(約3,700億円)となった。


【参考】関連記事としては「自動運転、米国株・日本株の関連銘柄一覧」も参照。

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■あのキャシー・ウッド氏も注目

KodiakがSPAC上場を果たしたことで、2億7,500万ドル以上の資金が調達される予定だ。その内訳は、大物投資家であるジョージ・ソロス氏のファンドやキャシー・ウッド氏が率いるARK Investが支援する機関投資家から2億1,200万ドル超、SPACの信託口座から償還後に約6,200万ドルとなっている。

これは、PIPE(Private Investment in Public Equity)の当初目標である1億ドルを大きく上回っている。PIPEは上場企業が機関投資家や富裕層といった認定投資家に対して、制限付き株式を直接販売して資金を調達する取引のことだ。今回の結果は投資家の強い信頼を示していると言える。

KodiakのCEO(最高経営責任者)であるDon Burnette氏は「運輸業界は安全リスクやコストの上昇、ドライバー不足など、ますます大きな課題に直面している。AACTのパートナーからの支援を得て株式公開を果たしたことは、Kodiak にとって重要な一歩となった。当社の自動運転ソリューションを顧客に提供することで、貨物輸送のあり方を変革する道を切り開いていく」と意気込みを語っている。


出典:Kodiak Roboticsプレスリリース

■走行距離や車両単位に応じたライセンス料

Kodiakは、2018年にCEOのBurnette氏により米カリフォルニア州マウンテンビューで設立された。同氏は米Waymoの前身であるGoogleの自動運転プロジェクトでエンジニアを務めていた。LiDARやレーダーなどのセンサー類やカメラなどをフルに活用する次世代AI搭載自動運転システム「Kodiak Driver」などを開発し、主に長距離向け商業貨物輸送大型トラックと軍事産業向けに特化した産業用自動運転開発の有望企業だ。

Kodiak Driverは、クライアントの所有している車両に「後付け」が可能であることが大きな特徴だ。Kodiak Driverを「Driver-as-a-Service」モデルで販売しており、フリート事業者はトラックとサポートを利用するために、走行距離あたり、または車両ごとのライセンス料を支払うという仕組みになっている。

それに対し、同業他社である米Aurora InnovationやPlusなどでは、自動運転システムをトラックメーカーの製造過程であらかじめ組み込まないといけない。

■ドイツ企業と提携しリモート運転システムを統合

Kodiakは2025年6月、公共道路を走行する顧客を支援するためにリモート運転の専門企業 であるドイツのVay Technologyと契約を結んだ。Vayのリモート運転システム「Vay Station」 が、Kodiakの支援型自動運転システムと統合される。


これにより、Kodiak側が顧客施設への出入りや緊急対応者とのやり取りなど、低速かつ明確に定義された状況でトラックをリモート操作できるようになるという。Kodiakのドライバーは、ハンドルやペダル、その他の車両操作装置が備わった Vay Station に座って運転を行うようだ。

なおPlusも2025年中に株式上場を果たす見込みだ。自動運転トラック関連企業の株式上場が続く。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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