米Kodiak、軍事用にフォードF-150を自動運転化 国防総省に納品へ

2022年に総額5,000万ドルの契約締結



出典:Kodiak Roboticsプレスリリース

米Kodiak Robotics(コディアック・ロボティクス)はこのほど、軍事用に自動運転技術を搭載したフォードのピックアップトラックF‐150を、米国防総省に納品することを発表した。Kodiak Roboticsは、輸送用トラックの自動運転テクノロジー開発のスタートアップ企業だ。

F-150は、フォード社が1948年から販売しているフルサイズピックアップトラック「F」シリーズの最新車両で、主力のモデルだ。米国でもっとも量販されたピックアップトラックとしても知られており、アメリカ国内ではとてもポピュラーな車両だ。







今回Kodiak社はこのフォードF-150モデルに、自律的に走行するための必要なハードとソフトウェア機能を併せて持つKodiak Driverを搭載し、米国基地内向けの軍事用自動運転車として国防総省に提供するという。

■複雑な地形やGPS信号の弱い地域にも対応

同社によると、自動運転システムであるKodiak Driverは、同社の自動運転長距離トラックに搭載しているものと同様のスペックを使用している。

軍事用に開発されているため詳細は非公開となっているが、複雑な地形や気象などの軍事環境やGPS信号の弱い地域にも対応するよう開発されているようだ。遠隔操作でも走行ができるようになっているという。

また、Kodiak Driverの特徴の一つとして、一般車を軍事用自動運転に転用する際のハードウェアの交換が簡単な点があるという。交換・装着は一般的なスキルを有する技術者であれば、事前にトレーニングを受ければ10分もかからないようだ。

ちなみにそのハードウェアには、特別なレーダーやLiDAR、カメラなどが含まれている。

出典:Kodiak Roboticsプレスリリース
■2022年12月に総額5,000万ドルの契約

Kodiak社については、米国防総省と2022年12月に総額5,000万ドルの契約を結んでいる経緯がある。自動運転化したF-150の納品を前に米軍基地内で実証実験も開始していることも明らかにされている。

ちなみにKodiakには日本のブリヂストンが2021年に出資を行ったことが明らかになっている。2022年には物流企業の仏CEVA Logisticsと提携し、米国内で大型の自動運転トラックによる貨物配送を開始することを発表したことでも知られている。

事業拡大を積極的に進めるKodiak社。今後、国防総省のパートナーとしての立ち位置を確立できるか注目が集まる。

【参考】関連記事としては「米Kodiakと仏CEVA、大型自動運転トラックでの配送ルート構築」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)









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