米警察、Googleのロボタクシーへの罰金断念!違反切符に「欄」無く・・・

SNSでの反応は?



出典:サンブルーノ警察のFacebook投稿

人間のドライバーが不在の自動運転車が交通違反をした場合、その責任の所在がどうなるかについてはかねてから議論されている。ドライバーレスの自動運転タクシー(ロボタクシー)が多数走行している米国で、ロボタクシー車両が違反を起こしたが、人間のドライバーが乗車していなかったため違反切符を切れないという出来事があった。

米Google系の自動運転開発企業Waymoのロボタクシーがカリフォルニア州サンブルーノで走行中、違法にUターンし警察に停車させられた。しかし運転席に誰もいないため違反切符を切ることができず、お咎めなしになったという。同州での違法Uターンは最高234ドル(約35,000円)の罰金となる。


サンブルーノ警察は「うちの違反切符には“ロボット”用の欄がないのです」と冗談交じりにSNSに投稿しており、なぜロボットが人間より甘く扱われるのかということについて、大喜利のようなコメントが寄せられている。

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■Waymoのロボタクシーが違法Uターン

サンブルーノ警察は2025年9月28日、Facebookに下記のように投稿した。警官が運転席側の窓から中をのぞき込んでいる写真が添えられている。


上記の投稿の日本語訳は以下の通りだ。

助成金による飲酒運転取締りの活動中、警官たちは珍しい光景を目撃しました。なんと、自動運転車が信号前で堂々と違法Uターンをしたのです。そう、運転手もハンドル操作も、何の痕跡もなし。警官はその車を停車させ、この「不具合」をメーカーに連絡しました。人間のドライバーがいないため、違反切符は切れませんでした。(当署の違反切符には“ロボット”用の欄がないのです)
再プログラミングによって、もう違法行為をしなくなることを願っています。警官にとっても初めての経験でした…我々が寛大すぎると考える方々へ 現在、警官が会社に警告通知を出せるようにする法案が審議中です。運転手でも、乗客でも、そして運転手のいない車であっても、サンブルーノの道路安全を守るため、我々は引き続き努力していきます。


■ロボットなら違反を見逃されるの?

今回のサンブルーノ警察による投稿に対し、下記のようなコメントが寄せられた。

  • もし停められたら『ロボットです』と名乗ろう
  • 停められたらトランクに隠れようかな
  • ロボットを作ると完璧な犯罪が起こりそうだね。犯人もいない、手がかりもない、証拠もゼロ
  • 要するに、違法行為してるのがロボットならセーフってことか

また「赤信号の監視カメラで車の持ち主に違反切符を切れるなら、自動運転車の所有者にも同じように切符を出せるはずだ」というコメントには、サンブルーノ警察が「まさにそれを警官ができるようにする法律が現在策定中だ」と答えている。

「自動運転車をどうやって停車させるのですか?後ろのライトやサイレンを認識するようなプログラムが入っているのでしょうか?それと、救急車などの進路をふさいだことがあるというニュースを見たので、その点がつじつまが合うか確かめたいです」という問いには、「その車は自動で、安全に私たちの緊急灯に従った」と回答している。

テスラの自動運転について言及したコメントもある。「正直、自動運転車の技術に追いつけないなら部署ごと閉鎖したらいいよ。近い将来、ほとんどの車はロボットが運転することになるんだから。テスラの自動運転モードみたいに、所有者に切符を出せばいいんだけど、裁判では通用しないんだろうね」という意見について、サンブルーノ警察は「テスラのフルセルフドライビングはレベル2の運転支援と見なされていて、完全自動運転ではない。そのため違反に関してはドライバー自身が責任を負い、常に車をコントロールしている必要がある。私たちは自動運転車の最新動向にもかなり精通しています。アドバイスありがとう!」と丁寧に答えている。


■早期のルール整備が求められる

実際のところ、今回Waymo車が起こした違反は比較的軽微なもので、人間のドライバーであったとしても見逃されている場合も多いようだ。しかし急速にロボタクシーサービスが拡大している米国では、早期の法整備が求められる。

なお日本では国土交通省所管の自動運転ワーキンググループにより議論が行われているが、2025年6月に公開された中間とりまとめとして、レベル4サービスに相当する特定自動運行サービスでは「法令違反時の行政処分としては、運送事業者に対する車両の使用停止や事業許可の停止・取消し、管理の受委託の許可の停止・取消しを行う」ことなどが盛り込まれている。

【参考】関連記事としては「【関係者必読】自動運転WG「中間とりまとめ」の要点解説」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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