日本最大手のタクシー配車アプリ「GO」のアフィリエイト広告に関し、掲載継続の条件として「ライドシェアの記事削除」が一部メディア側に通知された件について、同アプリを運営するGO社は広告代理店からメディア側にこうした連絡があった事実を認めた。
「当社として、直接・間接に特定のメディアに対して恣意性を持って、報道記事の掲載中止や削除等を要請している事実はございません」と直接的な関与は否定したものの、騒動は収まらず、LINEヤフーの川邊健太郎会長や実業家の堀江貴文氏、メディア界隈や広告界隈の著名人など多くが反応を示した。
X(旧ツイッター)の一般ユーザーなどからもさまざまな声があがっており、ライドシェア擁護派とライドシェア反対派が改めて意見をぶつけ合えば、国内で解禁に関する議論が再び活発化する状況となりそうだ。
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■広告出稿を盾「あってはならない」
今回の騒動を時系列で振り返ると、自動運転ラボが「GOタクシー、広告継続の条件に「ライドシェア記事を削除」 突然の通知、猶予は1週間」という記事を11月20日朝に公開し、その後、SNSなどでニュースが拡散し、GOが「当社に関する一部報道について」というお知らせで冒頭紹介した内容を説明した形だ。
▼GOタクシー、広告継続の条件に「ライドシェア記事を削除」 突然の通知、猶予は1週間|自動運転ラボ
https://jidounten-lab.com/u_50972
▼当社に関する一部報道について|GO
https://goinc.jp/news/info/2024/11/20/334uvw0g8pnhbsjkhlaaiv
Yahoo!ニュースの責任者だった経験もあるLINEヤフーの川邊会長は、Xでの投稿で「広告出稿を盾に記事の内容にプレッシャーを掛けるのはあってはならない」と強調した。
その上で「プレスリリースにあるGO社の良識を信じたい」としながらも、「ではなぜ実際に『ライドシェアの記事を削除せよ』と通達を広告代理店がメディアに出してしまったのかをしっかりと検証してもらいたい」とした。
さらには「客観的な構図で言うと『広告費の圧力で人々の移動の選択肢を封じている』という事ですから、再発防止策をしっかりとお願いしたい」と述べた。
— 川邊健太郎 (@dennotai) November 21, 2024
有名編集者である幻冬舎の箕輪厚介氏も、以下のように反応している。
川邊さんタクシー業界ぶっ潰す!やりましょう!
僕と田端さんで立花さん役やります! https://t.co/3NZ2eiacM5— 箕輪厚介 (@minowanowa) November 21, 2024
■「日本版ライドシェア」はタクシー会社限定
日本では移動手段が脆弱な地域に限り、限定的にライドシェアの実施を認めるルールが運用されてきたが、政府は2024年4月、全国的なタクシー運転手不足を補うことなどを目的に「日本版ライドシェア」を解禁した。
ただし、この日本版ライドシェアはタクシー会社しか運用主体になれず、海外で広くライドシェアサービスを展開している米国発のUber(ウーバー)や中国発のDiDi(ディディ)は直接的にサービスを提供できない仕組みとなっている。
そのため、両社とも日本法人を設立しているものの、タクシー会社が展開するライドシェアサービスを通じて間接的に日本版ライドシェアに参入する状況となっており、こうした状況に対し、「日本政府はタクシー業界と癒着している」「名ばかりの解禁だ」といった批判も声が上がる状況となっている。
岸田首相の後任を決める今年9月の自民党総裁選では、ライドシェアの完全解禁に前向きな河野太郎氏や小泉進次郎氏も立候補し、ライドシェアの完全解禁に対する期待感も高まった。しかし、結果的にライドシェアの解禁にほぼ言及してこなかった石破茂氏が勝利したことで、完全解禁に向けたムードは最近しぼんでしまっていた。
また日本版ライドシェアに関しては、タクシー会社がドライバーを雇う仕組みであり、ライドシェアドライバーとなって働くためのハードルが高いと感じている人も少なくない。また、展開可能な地域や時間も限定されており、働く側からは「給与が期待はずれ」「稼働時間が短すぎ」といった声も出ている。
【参考】関連記事としては「ライドシェア、応募者の大半「途中離脱」!給与「期待はずれ」、稼働時間「短すぎ」」も参照。
■重要なのは「議論が尽くされること」
完全解禁に関しては、SNS上では特に海外でライドシェアの便利さを経験した人などから賛成の声が多くあがる。ただ、日本のタクシー会社の品質の高さなどを引き合いに、一般人がドライバーとなるライドシェアが日本で自由に展開できるようになることに不安を感じる人もいるのは事実だ。
重要な点は、ライドシェア解禁に関して議論が尽くされることだ。こうした視点からみれば、今回の騒動をきっかけにライドシェア解禁の議論が改めて活発化することは、日本全体にとってポジティブなことと言えるはずだ。
今後のGOの動き、そして日本国内におけるライドシェアの議論の行方に引き続き注目していきたい。
【参考】関連記事としては「ライドシェアとは?メリット・デメリットや問題点は?料金は?免許は必要?」も参照。