空飛ぶタクシー、「渋滞がカオスなインド」で最初に普及か 専用施設を設置

空港から都心、1時間半が「5分」に短縮



インドで空飛ぶタクシー(エアタクシー)サービスがスタートする。インド最大級の空港であるベンガルールのケンペゴウダ国際空港と提携し、エアタクシーサービスのための施設が設置されるという。


これを手掛けているのは、eVTOL(電動垂直離着陸機)の開発を手掛けるインドのベンチャーSarla Aviationだ。本格運用は2〜3年先になりそうだが、これまで車などで1時間半を要していた区間がなんと5分に短縮される見込みだ。

▼Sarla Aviation公式サイト
https://sarla-aviation.com/

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■市内中心部から空港まで、1時間半が5分に短縮

出典:Sarla Aviation公式サイト

経済発展が急速に進むインドでは、交通渋滞が深刻な問題になっている。物流量が増大しているにもかかわらず道路やインフラが未整備であったり、交通ルールを守らないドライバーが多かったりといったことが要因だ。


Sarla Aviationとベンガルール空港は、交通渋滞を解決するために最先端の都市型エアモビリティ・ソリューションを導入することを決めた。Sarla Aviationが開発しているのはEAV(電気飛行機)で、パイロット1名と乗客6名、荷物1個を乗せることができる。現在、各社で開発されているエアタクシーはパイロット1名と乗客4名というのがほとんどだ。Sarla AviationのEAVは、より多くの乗客を運ぶことが可能になる。

ベンガルール中心部のインディラナガーからケンペゴウダ国際空港まで、現在1時間半かかっている。これがエアタクシーの利用によりわずか5分に短縮される。ベンガルールでは現在ヘリコプターによるサービスが提供されているが、Sarla AviationのEAVはよりクリーンで静か、かつ費用対効果の高いサービスになる予定だ。

■開発中のエアタクシーのスペックは?

出典:Sarla Aviation公式サイト

2024年1月に設立されたばかりのSarla Aviationは、1936年に21歳でパイロット免許を取得したインド初の女性Sarla Thakralにちなんで名付けられた。同社は革新的なeVTOL技術をインドに導入することで、都市型モビリティの新たな道を切り開き、急速に成長する同国の都市における輸送に革命を起こすことを目指している。

同社のメンバーは、EV(電気自動車)やeVTOL分野において、米カリフォルニアのほか英国、ドイツなど世界各地で豊富な経験を持つプロフェッショナルで構成されている。ただし公式サイトによると、各メンバーの身元に関する情報は秘密だという。


Sarla AviationのEAVには7つの電気モーターと4つのバッテリーが搭載されている。航続距離は160マイル(約257キロ)だが、計画されている飛行距離は12〜24マイル(約19〜39キロ)の予定となっているようだ。なお飛行と飛行の間には充電時間15分が必要になる。

このEAVによるサービスは、ベンガルールのほかムンバイ、デリーなどで展開される。一般市民に手頃な価格のエアタクシーサービスの提供を目指しており、例えばケンペゴウダ国際空港からベンガルール中心部の所要時間19分のルートでは、運賃は1,700ルピー(約3,000円)になる予定だという。

■日本での実用化はまだまだ先の予定

交通状況が「カオス」だと表現されることが多いインドだが、Sarla Aviationの取り組みにより、庶民にも手が届くようなエアタクシーサービスが実現しようとしている。

日本では、2025年開催予定の大阪・関西万博で空飛ぶクルマの運航を計画していた全陣営が、来場者を乗せて飛行する商用運航を断念している。万博ではデモフライトのみ行われるという。このことからも、乗客を乗せてのエアタクシーの飛行はかなり難易度が高いことが分かる。

インドのエアタクシーサービスが数年後に本格的に実現するのか、引き続き注目していきたい。

【参考】関連記事としては「万博の空飛ぶクルマ、結局は「乗客席からっぽ」で飛行か」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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