自動運転&MaaS、専門職の募集多数!気になる求人4選【2023年7月】

ソニーグループ、コンチネンタル、パイオニア…



求人募集の職種のバリエーションが増えている自動運転市場とMaaS業界。その中でも、参入各社は研究・開発を支える人材の確保に特に注力している。


自動運転ラボ恒例の「気になる求人」記事の2023年7月版では、各社が公開している案件から、特に注目したい自動運転&MaaS案件をピックアップして紹介していく。

■ソニーグループ:ビークルダイナミクス制御の研究開発

ソニーグループでは、運転支援・自動運転・駐車支援システムに適用する車両運動やシャシー制御システムの研究開発を担う人材を募集している。ソニーグループでの雇用だが、ソニー・ホンダモビリティへの出向となる。なおソニー・ホンダモビリティへは、高付加価値EV(電気自動車)の販売を目指し、ソニーとホンダの折半出資により2022年9月に設立された。

応募には車両運動制御の基礎知識のほか、自動運転・ADASや車両統合制御システムの制御ロジックの開発経験、英語力が必須となる。勤務地は東京都港区で、リモートワークも相談可能だという。

https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchDetail/j_jid__3008383747/


■コンチネンタル・オートノモス・モビリティー・ジャパン:ソフトウェアインテグレーター

コンチネンタル・オートノモス・モビリティー・ジャパンは、自動車部品メーカー大手コンチネンタルの日本法人で、2023年にコンチネンタルオートモーティブから分社化した。同社は多数の求人を掲載しているが、自動運転の前哨戦であるADAS関連での人材も募集している。2つ紹介しよう。

1つ目の求人はADASのシステムテストエンジニアで、システムテスト計画で定義された戦略に沿いテストを確実に実行したり、システムテストの仕様を作成し、関連するテスト仕様において規定された自動または手動テストを実行したりなどといった業務内容のようだ。

応募には自動車業界の経験や2年以上のテストエンジニアリングの経験、オートモーティブ・テストエリアの経験などが必須だ。OEMテストコースの運転免許証を所持していれば、なお歓迎される。

そのほか、先進運転システム部門を担う運転機能組込みソフトウェアインテグレーターも募集している。ソフトウェアインテグレーターは、ADAS走行機能を対象車両に搭載し、最終的に製品として実現する上で重要な役割を担うエンジニアだという。


応募にあたり、エンベデッドC/C++のプログラミング、デバッグ、AUTOSARコンフィギュレーション、車両通信ネットワークについての知識などが必須となる。

どちらの職種でも英語力は必須で、勤務地は神奈川県横浜市となっている。

https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchDetail/j_jid__3008386944/
https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchDetail/j_jid__3008386932/

■パイオニア:プロダクトマネージャー(BtoC領域)

パイオニアは、SaaSビジネスに関するプロダクトマネジメントの領域として、自社製品と連携するモバイルアプリや新規サービスの体験設計を行う上でのプロダクトマネジャーを募集している。具体的には、企画・デザイナー・開発チームと協働したプロダクト開発やユーザー体験設計、ユーザーの課題の特定と解決策の考案を担当する。新規事業については募集概要で「MaaS系アプリ/モノ×コトの新規事業」と説明されている。

応募の際は、エンジニア、UI/UXデザイナー、データアナリスト、プロジェクトマネージャーなどのポジションで、ウェブ・スマホアプリサービスやソフトウェアプロダクトまたはハードウェアプロダクトの開発経験と、プロダクト開発や機能開発プロジェクトをリードした経験が必要になる。

勤務地は池袋オフィスで、2021年8月に新設された組織のため、経営層との距離が近く風通しの良い職場だという。

https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchDetail/j_jid__3008386774/

トヨタ自動車:MaaS車両向け車両制御インターフェースおよびE/Eアーキテクチャ設計

トヨタでは、MaaS車両の車両制御インターフェース(VCI)やE/Eアーキテクチャの設計を担当する人材を募集している。業務内容は、MaaS事業者の課題・ニーズを把握し、解決可能な技術策を提案、車両への要件の導出や、車載各システムに関するアーキテクチャやインターフェイスの設計などだ。

応募には、自動運転システム開発、電子プラットフォーム設計、モデルベース開発、車両運動統合制御開発などの中で複数の経験が必須となる。勤務地は愛知県豊田市の本社だが、開発のフィールドとして米国や中国への出張の可能性があるという。

https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchDetail/j_jid__3008380795/

■専門領域での経験者はトライする価値あり

紹介したどの求人も、これからのモビリティ分野で必要とされる技術開発に携わることができる。これまでの経験を生かして有望分野で活躍を目指す人はぜひ注目を。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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