おそらく世界初となる自動運転ベビーカー、いわゆる「スマートベビーカー」が開発された。
カナダのスタートアップであるGlüxKind(グリュクスキンド)が、2023年1月6〜8日に米ラスベガスで開催された技術見本市「CES 2023」で発表したもので、この自動運転ベビーカーはCESイノベーションアワードを受賞した。
気になる価格は、先行受注を行っている最初の100台は3,800ドル(約50万円)で、その後は値上がをする予定のようだ。
■AI搭載の自動運転ベビーカー
「Ella」と名付けられた自動運転ベビ―カーにはAI(人工知能)が搭載されており、自動走行することができる。ただしまだ試験中のため、赤ちゃんがベビーカーに乗っていないときのみを自動運転の対象とするとGlüxKind社は強調している。
同社が公開している動画を見ると、ベビーカーは自動運転で人と並走している。赤ちゃんを抱っこしたり歩かせたりしながら、大人がベビーカーを押す必要がなくなるのは非常に便利だと言える。
そのほか、赤ちゃんを乗せて坂道を上がる際にサポートする機能や、ベビーカーが無人になったときに自動でブレーキをかける機能も搭載している。赤ちゃんを寝かしつける際に、ベビーカーを前後に揺らすこともできる。なお1回の充電で約8時間稼働するようだ。
■先行予約分は2023年4月から発送
前述の通り、このスマートベビーカーは3,800ドル(約50万円)で販売予定だ。頭金として150ドル(約2万円)が必要で、先行予約分は2023年4月から発送が開始されるという。
なお、現在市販されているベビーカーで一般的なものは2万円ほどで購入でき、高級ブランドでも15万円ほどとなっているなか、GlüxKind社の自動運転ベビーカーは非常に高額と言える。
■2020年設立のスタートアップ
GlüxKindは2020年にある夫婦が設立したスタートアップだ。「全ての親とその赤ちゃんが、安全で快適に世界を探検したり渡り歩いたりできるようにする」をミッションとしている。
子育て中に欲しいと思った機能をベビーカーに取り入れ商品開発を行ない、この自動運転ベビーカーを誕生させた。まだプロジェクトは始まったばかり。これからどうこのスマートベビーカーが進化していくのか、注目だ。
▼GlüxKind公式サイト
https://gluxkind.com/
【参考】関連記事としては「MITが「自動運転チャリ」発明!無人で来て、帰っていく」も参照。