自動運転配膳ロボに「相棒」!席まで「一発」で…その仕組みは?

中国オリオンスターロボティクスが開発



出典:オリオンスターロボティクス・プレスリリース

自動運転配膳をもっと便利に使える「相棒」が登場した。中国のオリオンスターロボティクスがリリースした「テーブルトラッカー」を使えば、調理スタッフは来店客が待っている席にスムーズに料理を届けることができるという。

このテーブルトラッカーは、以下のような見た目をしている。どのようにこのテーブルトラッカーを利用するのか。


ホールスタッフはレストランで来店客から注文を受けた際、テーブルトラッカーを渡す。その後、料理ができあがったらスタッフが料理をトレーにおき、先ほど渡したトラッカーの番号を押すだけで自動運転配膳ロボットが客の元まで料理を届けることができるという。

この「テーブルトラッカーを渡す」ということを行うだけで、「どの客がどの席に座り、この料理をどの席まで届けるか」と人間が考えたり指示したり実際に動いたりする工数が減る。自動配膳ロボットと相性が抜群のまさしく「相棒」と言えそうだ。

出典:オリオンスターロボティクス・プレスリリース
■具体的な運用プロセスは?

具体的な運用プロセスについては以下のように説明されている。そのまま引用する。

  • お客様がご注文された際、テーブルトラッカーを渡します。
  • お料理が出来上がったら、スタッフはお料理をトレーに置き、トラッカー番号を押すだけで配送できます。
  • ロボットが指定されたお席までお料理を運びます。
  • お料理が届きましたら、ロボットは画面提示及び音声にてテーブルトラッカーの返却をお客様に注意喚起します。
  • テーブルトラッカーがクリアされると、充電ベースに置いております。これで、次のお客様に渡す準備が整いました。

テーブルトラッカーを開発した経緯についてオリオンスターロボティクスは、何か新しい機能を求めているか現場の担当スタッフに聞いたことを説明している。自動運転配膳ロボットをただ開発するだけではなく、導入先でそのロボットが最大限生かされるために何ができないか考えたのだろう。


■同業の日本企業は戦々恐々?

自動運転配膳ロボットとしてLuckiを開発したオリオンスターロボティクスは2016年9月に設立されたベンチャーだ。日本法人を東京に構え、日本市場の開拓に力を入れている印象だ。戦々恐々としている同業の日本企業も多そうだ。

【参考】関連記事としては「1日600皿配膳も可!中国の自動運転AIロボが日本上陸」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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